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気になるノウハウ!

ライター:一色先生

2021.10.21

教えて一色先生!「オフィスコンセプトのつくり方」Part2

こんにちは、オフィスのソムリエ、一色です。

今回は前号に続き、「オフィスコンセプトのつくり方」Part2をお届けします。
「世の中にインパクトを与えたコンセプトの事例」
「コンセプトのつくり方」
「オフィスコンセプトの事例」

について、ご紹介します。

3.インパクトを与えたコンセプト

世の中にインパクトを与え、生活者の行動を変えたようなコンセプトの事例を紹介します。

◆事例1◆不織布立体マスク
ここ1年で一気にニーズが高まった不織布のマスク。2003年、ユニ・チャーム社が日本で初めての立体型不織布マスクを開発したそうですが、このコンセプトについてご紹介しましょう。

▼出典:日本経済新聞サイト

筆者がコンセプト関連の本を読み漁って知り得た情報によりますと、ある女性の開発者が子供に”飛び出す絵本”を読み聞かせているときに着想したとのことなんです。

*課題=不織布の活用→フィルター機能や素材を活かせる今までにないマスクをつくりたい
*思い=目的達成のための解決策として“飛び出す絵本”が使える
*発見=立体マスク:不織布を飛び出す絵本のように、使用前は平面にたたんでおき、使用するときのみ立体になることで密着度が高く使いやすいマスクが作ることができる

◆事例2:ミニスカート◆

次は、誰もが知っているミニスカートです。

女優の故・野際陽子さんが、1967年3月パリから帰国の際、ミニスカートで飛行機を降りた、というのが日本人で最初にミニスカートをはいた話として残っています。

最初に商品化したと言われているのが、イギリスのファッションデザイナー、マリー=クワントです。1958年ごろからスカート丈を短くして売り出したところ、大ヒット。ネーミングは自身が好きな英国車「ミニ」から採用されたそうです。ミニをはき、帰宅してくる旦那さんを驚かせた、というエピソードもありますね。またミニスカートをオートクチュールに持ち込んだのがフランスのアンドレ=クレージュ。1965年、パリで発表して世界的に流行していったのです。

*課題=女性はおしとやかにすべき、というしめつけ
*思い=窮屈なのはいや、もっと自由に
*発見=スカートを短くすれば女性も活動的になれる

それまではスカートはロングで女性はおとなしいイメージ。スカートが短くなっただけではあるが、それによってヘアスタイルやメイクのしかたや、アクセサリー、シューズなどが派生して女性の生活、生き方が大きく変化したわけですね。

◆事例3:旭山動物園◆

ペンギンのお散歩する姿を見ることができる、アザラシが上下に泳ぐ姿を間近で見られるなど、これまでにない展示で大いに話題になった旭山動物園。来場者がどんどん減っていた時期に、個々の性格を伝える施策を打ちました。

▼旭山動物園公式Twitterより

*課題=動物の種、種類を伝えることだけでは集客に限界。特徴的な動物がいない動物園でほかと同じことをやっていても客は来てくれない。
*思い=動物それぞれの個性を伝えたい。「クマの○○ちゃんはこんな性格。昨日こんなことがありました」
*発見=行動展示をすることで「いのちの輝き」を伝えることができる(百科辞典的な動物紹介ではなく個々の動物の命の輝きを伝える)

4.コンセプトのつくり方

異種の組み合わせによって発見したことがコンセプトになります。コンセプトは生み出すのではなく発見することです。(答えは相手の中にあることが多い)

異種の組みあわせとは:
・パパ(目的)とママ(目的達成のための解決策)の組み合わせ
・主観と客観の組み合わせ
・異なる情報と情報の組み合わせ
・世の中の変化と自分の想いの組み合わせ
・現状認識などの観察と自分の想いを入れた洞察の組み合わせ

(主観とは自分の理念、自分の想い、哲学、フィロソフィー、企業の理念のこと)(客観とは事実、マーケティングデータなど客観的現象)

5.オフィスコンセプトの事例

◆事例1<再春館製薬所>

  熊本県の化粧品会社で日経ニューオフィス賞の【九州・沖縄ニューオフィス奨励賞】を受賞したオフィスです。

旧オフィスに課題を感じて2007年に移転、およそ1,000人がワンフロアに集結しました。今は巨大なワンフロアに大人数が集結というのはよく見かけるようになりましたが、割と早い段階でそれを実行したケースだと思います。

*課題=社員が分散して交流できていない、オフィスが手狭、活動しにくい、変化に対応できていない
*思い=お客様に究極の満足を与えたい、一つ屋根の下の大部屋経営、なにごとにも徹底した考え方と行動
*発見=常に最適化時代が変わってもオフィス環境を最適に変えやすい)

◆事例2<TBWA/HAKUHODO>

2007年に移転した同社、こちらも日経ニューオフィス賞を受賞したオフィスです。

フィロソフィーの異なる2つの広告代理店・部門の統合に伴う統合移転でしたが、素晴らしいコンセプトを設定できた事例です。07年にクリエイティブ・オフィス賞がもうけられた、その最初の受賞となりました。クライン・ダイサム・アーキテクツが設計したオフィスであり、筆者は「こんなオフィス見たことない」と衝撃を受けたのをよく覚えています。

*課題=統合移転による社員同士のコミュニケーションの不安、新会社の認知度拡大
*思い=クリエイティブエイジェンシーとしての創造性を発揮するオフィス、前例のないオフィス、来訪者に期待感を与える生活空間としてのオフィスにしたい
*発見=コンベンション(固定観念)をディスラプション(破壊)する

いかがでしたか。今号では、
3.インパクトを与えたコンセプト
4.コンセプトのつくり方
5.オフィスコンセプト事例紹介
について紹介しました。

オフィスづくりの場合も、目先の課題を解決するだけのオフィスを考えるのではなく、客観的な課題と、企業理念、将来ビジョンをもとにした主観的な思いを組み合わせることで、他にない独自のコンセプトを設定してもらえればと思います。

コンセプトメイクで悩むようなことがあれば、気軽に声をかけてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
一色でした。

一色先生

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ライタープロフィール

コクヨに42年間オフィスデザイナーとして勤務。オフィスデザインだけでなくオフィス研究やオフィス運営維持活動も担当。オフィスやカイゼンに関する講演は全国で50回以上実施している。2019年にはデザインスタジオを開業。オフィスのコンセプトづくりやコンペ提案のアドバイスを対応。
水彩画家として個展やカルチャースクールの絵画講師、公募展への応募なども行っている。2020年には初出品した水彩画が日展入選。はやくスケッチ旅行を再開したい。

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コクヨに42年間オフィスデザイナーとして勤務。オフィスデザインだけでなくオフィス研究やオフィス運営維持活動も担当。オフィスやカイゼンに関する講演は全国で50回以上実施している。2019年にはデザインスタジオを開業。オフィスのコンセプトづくりやコンペ提案のアドバイスを対応。 水彩画家として個展やカルチャースクールの絵画講師、公募展への応募なども行っている。2020年には初出品した水彩画が日展入選。はやくスケッチ旅行を再開したい。

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