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気になるノウハウ!

ライター:一色先生

2021.09.24

教えて一色先生!「オフィスコンセプトのつくり方」Part1

こんにちは!ソムリエの一色俊秀です。※プロフィールはこちら

アナタの会社のオフィスに、コンセプトはありますか?
今回お伝えしたいことは「オフィスコンセプトのつくり方」です。

今から10年ほど前、筆者が55歳の頃に会社の同じ部の若手向けに、お昼ごはんを食べながら伝えておきたいことを聴いていてもらう、カジュアルな勉強会を始めました。聴いてくれる人がいればコンテンツをつくっていけると思ったんです。最初に話したのがコンセプトについてでした。

今号は、筆者が会社員人生で一番大事だと感じた、「コンセプト」の話をします。

大きく5つの内容になります。ボリュームが多いので今回と次回の2回に分けて説明します。

今回「オフィスコンセプトのつくり方 Vol1」
 1.ディズニーランドのコンセプト
 2.コンセプトの語源
次回「オフィスコンセプトのつくり方 Vol2」
 3.インパクトを与えたコンセプト
 4.コンセプトのつくり方
 5.オフィスコンセプト事例紹介

コクヨ入社3~4年目ぐらいからショールーム企画などを担当していた時に、コンセプトに触れたのがきっかけです。「なんでこんなデザインにしたのか」「なんでこうなるの」という経営トップの問いに答えるためには「コンセプト」という考え方が必要だと感じて関連本を何冊も読みました。

コンセプトはすごく大事。だけど周囲を見渡すと、意外に“なんちゃってコンセプト”が多いことに気付かされます。

筆者は日経ニューオフィス賞の応募書類チェックの仕事がよく入りますが、これをしているときもよく見られます。言ってることとやってることが最後まで一緒でないことが多いのです。


1.ディズニーランドのコンセプト

コンセプトを語るうえで「ディズニーランド」は一番の事例と言えるでしょう。

1955年アメリカ。最初のディズニーランドが誕生した年に、筆者も誕生したんです(笑)。そのせいかウォルト=ディズニーが好きで、私の中でずっと、あらゆる点でベンチマークになっています。例えば、たった48時間でディズニーランドの構想を仕上げた話を聞いたことがあるでしょうか。筆者もコンペの準備のために徹夜したとき、この話を思い出して頑張っていた時期がありました。

※出典:公式サイト

では、ディズニーランドのコンセプトとはどういったものでしょうか?

創業者であるウォルト・ディズニーが幼い娘を遊園地に連れて行ったところ、その遊園地におけるいろいろな課題が目についてしまった。

・家族連れで遊園地に来ているのに、子供だけしか楽しんでいない。大人はつまらなさそう。
・乗り物も退屈でバラバラ。
・不潔で汚れている。従業員は不機嫌そうで愛想がない。

そんな体験から、ウォルト・ディズニーは今までにない遊園地をつくりたいと思いました。映画作家だった彼が目指したのは次のようなことでした。

【大人も子供も一緒に楽しめる良質なショーを上演したい。すごく清潔な場所にしたい。身だしなみに気を使っていて、愛想がいい従業員にしたい。地球上で一番幸せな場所をつくりたい。】

コンセプトはこの「課題」と「思い」の組み合わせからつくられます。両者を組み合わせることで、必要なことは「家族全員が楽しめる場所づくり」と思い至ったとのことです。

これを「発見する」のが最も大事だと私は考えています。無理やりひねり出すのではなく。

東京ディズニーランド(以下、TDL)はここが違う、という点を洗い出してみましょう。

*入口は一つにする(訪れたそれぞれの人ごとに、入場してから退場するまでのストーリーがつくられる)
*自販機が目立たない(夢と魔法の王国)
*水飲み場は高さの異なる2つのノズル(大人用と子供用)
*現実世界が見えない(夢の世界に入り込める)
*「いらっしゃいませ」 は言わない。(来訪してくれたゲストとの会話にならないから。 「こんにちは」だと「こんにちは」と交流できる)
*「わかりません」は言わない。
*しゃがんで拭いたり掃除したりしない(周りを夢中になってみている人がつまづく)
*TDLの外でも夢を壊さない、会社や上司の悪口を言わない。

出典
『ディズニーランドが大切にするコンセプト教育の魔法』、『ディズニーランドまた行きたくなる7つの秘密』生井俊著/こう書房

他との違いを生みだせるのはコンセプトが明確だからです。コンセプトが明確で、従事している人の思いが一つになっているからこそ行動に現れます。コンセプトは関係者の思いを一つにし、進むべき道を示してくれます。つまり、迷った時の羅針盤になります。

オフィスをつくるときも同様。コンセプトを設定して、全社員が進むべき行き先を認識して、それぞれの行動に反映させることが重要です。

2.コンセプトの語源

それでは、コンセプトの語源は何でしょうか?語源を知ることで本質に近づけます。

コンセプトの語源はラテン語のConsipioであり、「懐妊」を意味しているそうです。つまり「妊娠する」ということ。妊娠するとは、異分野の組み合わせで新しい命を得ることですよね。パパとママが組み合わさることで新しい命を得られる。異種の組みあわせとは、パパ(目的)とママ(目的達成のための解決策)の組み合わせ。 主観と客観の組み合わせです。

コンセプトとは異分野の組み合わせによって生み出された新しい命、新しい視点(本質)のこと。よくつくってしまってから「後付けで言葉だけ用意すればいい」とか、「らしく感じるキャッチフレースをつくればいいんだ」という声をきくことがありますが、どこでも言っているような、ありきたりのことは 新しい命を得たとはいえないので、「コンセプト」とはいえません。

誰のためにどんな夢を提供するかという、フィロソフィーやターゲットのニーズ/ウォンツの理解なしに新しい生命を生み出すことはできません。

異種の組み合わせによって発見したことがコンセプト

課題✕思い、客観✕主観、マーケティング✕フィロソフィーのように、コンセプトは異種の組み合わせです。観察✕洞察ともいえます。観察とは目に見える部分を細かく見ること。洞察は目に見えない部分を細かく見ることです。コンセプトは新しい視点、新しい概念を指し示すものですが、「買う前に欲しいと思わせる力」であるとの定義もあります。

これを機に、自社のオフィスのコンセプトを再確認してみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回はここまでです。次回は「インパクトを与えたコンセプトの事例」や「コンセプトのつくり方」を紹介します。一色でした。 

一色先生

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ライタープロフィール

コクヨに42年間オフィスデザイナーとして勤務。オフィスデザインだけでなくオフィス研究やオフィス運営維持活動も担当。オフィスやカイゼンに関する講演は全国で50回以上実施している。2019年にはデザインスタジオを開業。オフィスのコンセプトづくりやコンペ提案のアドバイスを対応。
水彩画家として個展やカルチャースクールの絵画講師、公募展への応募なども行っている。2020年には初出品した水彩画が日展入選。はやくスケッチ旅行を再開したい。

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コクヨに42年間オフィスデザイナーとして勤務。オフィスデザインだけでなくオフィス研究やオフィス運営維持活動も担当。オフィスやカイゼンに関する講演は全国で50回以上実施している。2019年にはデザインスタジオを開業。オフィスのコンセプトづくりやコンペ提案のアドバイスを対応。 水彩画家として個展やカルチャースクールの絵画講師、公募展への応募なども行っている。2020年には初出品した水彩画が日展入選。はやくスケッチ旅行を再開したい。

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