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オフィスに関わるあんな人こんな人、ご紹介します!

2012.02.03

林厚見:株式会社スピーク共同代表/「東京R不動産」ディレクター
「自社に合ったスタイルを認識して貫く」

こだわりのある特徴的な物件を紹介し、人気を集めている不動産サイト「東京R不動産」。そのユニークさが多数の雑誌やウェブサイトでも取り上げられ、“日本で一番面白い不動産”として紹介されている。
この「東京R不動産」を運営しているのが林氏が共同代表を務めるスピーク社である。この会社が注目を集めているのは、「東京R不動産」を始めとするサイトやサービスだけではない。同社では「フリーエージェント・スタイル」と呼ばれる、個人の“自由”と、組織の“スケールメリット”を両立させた、自律的個人の集団としてのユニークなワークスタイルを実践している。この「フリーエージェント・スタイル」やそのベースとなる価値観を紹介した書籍として「だから、僕らはこの働き方を選んだ」が昨年末に出版された。
同社のように、“面白い”と言われる会社はどの様な考え方のもと、どの様な経緯で生まれてくるのだろうか。今回は、林氏自身のこれまでの経緯や、仕事や働き方に対する考え方について伺った。  

■ 株式会社スピーク http://www.speac.co.jp/
■ 東京R不動産 http://www.realtokyoestate.co.jp/

人と違うことがやりたかった

「大学では建築設計を専攻していました。最初は建築家になりたいと思っていたのですが、途中で考え方が変わって行ったんです。空間デザインへの興味はずっとありましたが、自分で図面を引くこと自体が好きなのではなく、どうしたらもっと魅力的な建物や空間が世の中に増えるのか、街にあふれる普通のビルやマンションはどうしてこんなに退屈なんだろう、ということへの関心が強くなったのです。建築や街の環境に対して、デザイナーとしてではなく、プロデューサーのような立場の方が自分らしい仕事ができるのではと漠然と感じていました。

そんな中、大学院生の時に、ふとビジネス本を手に取って読んだ際に刺激を受け、経済やビジネスといった世界に興味を持って経営戦略コンサルティング会社への就職を決意しました。当時は、今ほど人気も知名度も無く、知る人ぞ知るという業界でしたが、全く知らない世界に触れられるという期待や、人と違うことがしたいというあまのじゃくな気持ちもあってとてもわくわくしました。入って最初の頃は何が何だかわからなくて相当ビビりましたが・・」

全く別の考え方や価値観を理解できるようになった

「そのコンサルティング会社では、大学で学んでいた文化やアートといった感覚的な要素の強いジャンルとは全く別の、ビジネス思考やロジカルシンキングを鍛えられました。その中で、事業開発の様々なパターンやビジネス感覚が身に付き、事業の創り方やそれを軌道に乗せる方法といったことが分かるようになりました。
ある意味で間逆とも言えるこれらの価値観の中にどっぷりつかることで、視野が格段に広がり、誰のどの様な枠組みの話でも、ストーリーやコミュニケーションが頭の中で組み立てられるようになったと感じます。
アーティストとビジネスマンのそれぞれの立場の人の欲求を解釈し、価値を最大化して現実的に解決に導く、といったことが今の仕事での軸ですが、それもその頃に鍛えられた考え方や技術のおかげだと思っています。」

不動産業界に入ったきっかけ

「都市に対して何らかのインパクトを与えたいという想いは、学生時代から強く持っていましたが、どの様なアプローチで実現するかという具体的な内容は全く決まっていませんでした。 そんな中で、経営戦略コンサルティング会社に進んだ私が再び空間を扱う業界に移ったきっかけとなったのは、出張中に偶然泊まったホテルの空間に感銘を受けたことでした。その時から、やはり空間に関わる仕事をして生きていきたいという想いが自分の中で明確になりました。

それから1年がたった頃にコンサルティング会社を退職し、コロンビア大学の不動産開発科へ留学しました。
といっても、不動産の勉強のために留学を考えたのではなく、とにかく一度ニューヨークに住みたいという昔からの想いを実現することの方が当初の目的でした。そして何を学ぶべきかを調べていた中で、“Real Estate Development”という科目を見つけ興味を持ちました。
元々デザインが好きで、不動産開発や企画、空間デザインの中でもプロデューサーレイヤーの人々にアプローチをしてインタビューを行っていた時期があったため、自分自身もプロデューサーの立場で空間に関わりたいという想いで、不動産開発科を選んだわけです。
また、不動産といっても幅広く、開発、仲介、投資、管理と様々な仕事がありますが、私としては、既存の枠組みとは関係なく自分なりのやり方を見つけたいと当時から思っていました。
そして、大学を卒業した後は“小規模で面白いことをやっているディベロッパー”という切り口で会社を探し、日本で就職することを決めました。」  

気の合う仲間との起業

「スピークの共同代表である吉里ともその会社で出会いました。そこでは吉里も含めデザインや建築に対して強い想いを持ったメンバーが多く所属しており、よく夜中に語り合っていたことを覚えています。
吉里とは感覚も非常に近く、ビジョンも共有出来る仲間でしたが、彼の得意分野は空間のデザインや構築といった“形への落とし込み”で、私はどちらかと言うと“仕組みへの落とし込み”が得意なタイプだったため、組むとしたら相性は良いだろうと思っていました。そのため、自ら事業を立ち上げる際には、違和感なくパートナーシップを組むことになりました。」

「フリーエージェント・スタイル」という働き方

「最初は、不動産開発のプロデュース会社として、企画業をはじめました。しかし、「こういうものをつくると上手く行きますよ」と言っても、顧客を集める力が自分になければ説得力が出ないと気付きました。当時すでに仲間たちが「東京R不動産」というサイトを立ち上げ、裏日本橋エリアにあるリノベーション向けの古ビルなどをウェブに紹介し、空き物件と借り手のマッチングを始めました。そこでこれをセレクトショップ型の不動産仲介業として本格的に事業化し、僕らなりの発信装置・集客装置に育てることにしたのです。
当時はまだ社員を雇う余裕もなかったこともあって、パートナーエージェントという形でフリーランスの友人などに声をかけたりしながら柔らかなチームを組み始めたのです。そこで、自律的な個人が共通のビジョンのもとに集まって自由に働くという、今の僕らのフリーエージェントスタイルの組織の原型ができたわけです。」

“フェア”を徹底することで自由が守られる組織

「今もそうですが、決まりとしてメンバー全員が集まるのは、週に一度の定例会議のみで、基本的には各自の意思で自由に働いています。しかし、個々人がストレスなく動くためにも、弊社では全てにおいて“フェア”であることを強く意識しています。例えばメンバー各々の貢献度を議論する場面などで“遠慮”をすることは悪いこととされています。遠慮をすることでアンフェアな前例ができ、それが次の判断の基準になってしまうといけないからです。ルール作りはもちろん、あらゆる判断の仕方までとにかく“フェア”を貫くことで、メンバーは働く場に納得感を持ち、それが求心力にもつながります。」

事業も会社も、独自の価値観を貫く

これまでは仲介の営業マンを中心とした組織として、「フリーエージェント・スタイル」が私たちにとっての最適な働き方だと考えてきましたが、今後は、例えば組織の拡張に伴って様々なライフステージの人が共存したり、R不動産 toolboxのような新規事業の広がりが進むにつれて、別の働き方が生まれてくると思います。
他の企業と同じように、事業の変化に伴って、組織や人を柔軟に最適化していくことが必要です。ただ、最適化の方法として、これまで日本企業が行ってきたようなピラミッド的な組織や管理意識の強いマネジメントではなく、個人の自由を尊重し、モチベーションや個性を活かしていくことが、弊社にとって今後も変わらない独自の価値観であり、自分たちらしさを保つ方法であると思っています。」

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今回のインタビューを通じて、自分たちの働きやすい環境をつくり上げていくことの重要さを改めて感じた。
「楽しい仲間とやりたいことをするだけではなく、しっかりお金を稼ぐ」
スピーク社では、各自の自由を縛ることなく、チームとしての一体感を醸成する雰囲気やルールづくりを徹底し、その環境に合う仲間、つまり、気の合う仲間だけを集めることを忠実に実行している。だからこそ、各自のパフォーマンスも自然と上がり、好循環が生まれているのであろう。
一見、非常に奇抜に見える働き方であるが、仕事のあり方や働き方が多様化している現代においては、充分に有り得る考え方であり、むしろ、素直な答えだとさえ思えるのは私だけだろうか。
もちろん、会社の規模やフェーズによっても働き方は変化する必要があるだろうが、大切なのは、環境づくりの重要さを認識し、自らのスタイルを明確にした上で、それに合った環境をつくっていくことなのだと感じた。
今後、更なる成長が予想されるスピーク社において、事業の変化はもちろん、それに伴う働き方の変化にも注目していきたい。

プロフィール林 厚見

1971年東京生まれ。東京大学工学部建築学科(建築意匠専攻)、コロンビア大学不動産開発科修了。
マッキンゼー・アンド・カンパニー、株式会社スペースデザイン(不動産ディベロッパー)取締役を経て2004年に当社を共同設立。
建築・デザイン、事業企画推進・ファイナンスなどのバックグラウンドを統合し、プロジェクトや新規事業のプロデュースを行う。
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