ライター:セッキ―
2020.12.16
オフィスの広場が現役総務担当者を集めて
座談会を開催しました!
題して、総務座談会~そうむの広場!~
第1回目は様々な業種のお三方をお招きし、3つのテーマでざっくばらんにお話しいただきました。コロナ対応、現状の課題や不安、今後のオフィスのあり方、つぶやき、ぼやき、、じゃなかった(!) お互いに参考になるたくさんのコメントに、とても有意義な場となりました!
今回の記事は、前回のPart1の続編です。テーマは、【現状の課題編】!
いま困っていること、不安に思ってることをお話しいただきましたよ^^
※参加者のプロフィール等は、Part1もしくは一番下のInformation欄をご確認くださいね!
【イベントレポート】 第1回「そうむの広場」Part1”コロナ前後の変化編”
テーマ2
現状の課題として、いま困っていること、
不安に思ってることはどんなこと?
外山:大きく分けて、社員全般にかかわることと、総務部門のことです。
前者は、メンタル&フィジカル面のストレスであったり、テレワークがベースになっているため、契約書や請求書、稟議書などの対応が遅れるトラブルであったり。もっと電子化を進めて効率を上げたいところです。
また後者は、うまく情報収集ができなくなったことが問題です。よく「ブラブラ総務」といって社内を歩きながら社員と話したり、問い合わせに来た際についでにおしゃべりしたりと、その中から現場のリクエストや困りごとを直接拾うことができたのが今はできない状態。
今泉:めっちゃ同感です・・・!!キャッチアップがとにかくしづらい。オフィスでは気軽に話しかけていたのが、オンラインだと目的を持って話すことになるので、相手も身構えてしまう。何か仕掛けを作らないといけない、と模索中です。
松林:お二人の話をお聞きしていて、自分でも思い当たりました。在宅ワークはいろいろとツールもそろっていて業務には集中できますが、オフィスに行くと雑談はもちろん、たまたま聞いた小話的な情報も得ることができますよね。それがなくなってしまい、会社全体ではコミュニケーションの不足、組織の一体感の薄まりなどが心配されています。
今は積み上げてきたものがあるからなんとか回っているけど、転入してきた人や初めて会う人にとってはいきなりオンラインでは難しいものがある。今までの積み上げがないからちょっとしたズレがどこかで大きな差を生むのでは、という危機感があります。
これをどう解決するかは、この後のオフィス改革にも関わってくるのですが、せっかくオフィスに来るなら「出社したからこそ得られるもの」が生まれるような場にしないといけないですよね。でないとオフィスがある意味もなくなってしまいます。
全員:(大きくうなずく)
今泉:全体的に情報格差が広がってきている気がしています。リモート下でも自分から情報を取りにいく人はガンガン取りに行くんですけど、何もしない人は何も情報が得られないので、まずいなと…プッシュ型の情報提供をしていかないといけないかもしれません。
松林:社内用のオンライン講座とかも充実させているのですが、反応は様々で。使う人は使うけど、開けてもいないという人がかなりの割合でいる気がしています…(汗) アプリを入れても使うかどうかは個々人次第。提供する側としては、いかに活用してもらうか、というのが常に課題です。
全員:(はげしくうなずく)
―コミュニケーション問題に対しては何か施策を打っていますか?
今泉:まだチーム内だけですが、強制的にコミュニケーションの時間を作ろうということで、毎日15分間テーマを決めずにフリートークするようにしています。昼前、11時くらいが参加しやすい。最近では『鬼滅の刃』の映画のこととか完全に業務外で話してますよ。ただ、チームの状態が極端に悪いときは要注意です、沈黙の15分とかになりかねないんで(笑)
―なるほど…!うちはマッチングランチ会というのを企画してくれて。事前アンケートで回答に共通点のあった人を集めたチームが作られ、経費でランチしてきていいよ、というものです。普段なかなか接点のない人だったので新鮮でした。
今泉:まったくのランダムでなく共通項があるチーム編成はいいですね、話が盛り上がらないと困りますもんね(笑)
外山:うちでは現在進行中の働き方改革プロジェクト『ソクラテス』で定例ミーティングの場を持っています。各部署から代表を出して総勢約30人になりますが、全員がZoomで顔を見せ合い、「今テレワークをやっていて困っていることは?」「Withコロナ、Afterコロナの働き方についてどうですか」など意見をヒアリングしているんです。前出のとおり、在宅希望or出社希望とそれぞれニーズが違う中で、会社全体としてどういう制度を作っていくのがいいのかを模索中。
―参考になる情報収集はいつもどんなふうにされてますか?
外山:コロナの前は、つながりを持った方のオフィスに積極的に伺って見学したりブレストしたりしていました。今はオフィスの広場さんや総務専門誌など、また最近はありがたいことにいろんな方面からテレワークや働き方改革関連のセミナーやバーチャル展示会などのご案内をいただくので、スケジュールが合えば積極的に聴講しています。例えばオフィスファシリティや購買調達系のツール、コミュニケーションツール系など、オンライン講座が充実してきていますよね。
松林:私は昨年「総務テック」に初めて参加させていただきましたし、通常弊社に出入りしている業者さんからご案内いただいたセミナーに参加してみるとか。この時期はファシリティ系とか複合機メーカーとかもフェアをやってるので行きやすいですよね。
―なるほど、となると“ネットワーク作りを含めた社内外の情報キャッチ“が皆さんの共通の課題と言えそうですね。
―現状の予算面での課題はいかがでしょうか?通勤費用が減ったとはいえ、在宅ワークの環境構築費など、増えた分のコストも結構ありますよね。
今泉:直近は携帯電話の代金が間違いなく増えていますね。用紙代や印刷代は極端に減ってますが。ちょうど今来年度の予算を組み立てている時期で非常にタイムリーな話題です。コロナ予算として何をどこまで用意しておけばいいのか、消毒液やマスク、検温システムの導入も?ときりがなくて。
どこまでの期間で、だれを対象に何をいくらまで?というのをどう算出していけばいいのか、頭を悩ませています。
―危機管理予算みたいになりますよね。
今泉:はい、もはや防災費みたいな定常的なものになってくるのかなと思ったりも。
外山:コピー用紙のほかにも、会社でそろえている文房具や、リフレッシュコーナーのドリンク代なんかは本当に減りました。
―こういった相談はどこにしますかね?
今泉:私はグループ会社と相談するとか、ベンダーさんに率直に聞いちゃいます。「こういうこと困ってるんですけど、他の会社さんどうしてます?」と(笑)。
外山:私もベンダーさんにはよく聞いちゃいます!
例えば弊社でも今後のオフィスの在り方を検討していますが、出社人数が今までのように戻ることはないとはいえ、ソーシャルディスタンスを意識したレイアウトに変えるとなれば、やはり面積を減らせない、という話になります。
社員のコミュニケーションを活性化させる目的で、2年前の改装時にフリーアドレスにして、クイックに会議できる小部屋をある程度作ったのですが、逆にオンライン会議が増えたため、出社してもみんな小部屋にこもってしまうんです。せっかくのフリースペースも見直しが必要そうだし、出社人数が少ないにもかかわらず、フォンブースは不足…。だいぶ使い方やニーズが変わってしまいましたので、そのあたりの改修にも予算をとっておく必要があるのかなと思います。
松林:9月末でのコロナ関連の集計を見ましたが、全社でモノすごい金額になってまして(苦笑)、コロナ関連費は削れないとして、それ以外の支出を極力カットするよう指示が出て、絞っている状況です。
―なるほど、、、そうなりますか、、、
―全社対策の中で、オフィス勤務と店舗勤務とあるとそれぞれにやり方が生じますよね。オフィス勤務は出社率〇割で行く、でも店舗はそうはいかない。そこの格差みたいなところはどうですか?
外山:店舗とのコミュニケーションは積極的にとるようにしていて、オフィス改装時も、「店舗は変わりないのにオフィスだけきれいになってる!」みたいなネガティブな捉えられ方をしてしまうとよくないと思うので、あくまでオフィスは最前線の店舗をサポートするための場所であるというのを前面においてコミュニケーションをとるようにしています。
店舗社員向けに行われる集合研修をオンラインに移行したり、新しく導入したツールがあれば店舗にも積極的に使ったりと、「社会の現状に合わせてアップグレードしてくれているんだ」と実感してもらうことで、安心して働ける環境を作るよう心がけています。
今泉:出社の格差という面でいうと、出社を必須とする社員とそうでない社員がいて、そこに不公平感がないかと言えばゼロではないと思います。ですがそれも人によるところがあって、出社したくてもする必要がないパターンもあればその逆もある。本当の意味でベストなのは「自分の働き方を自分で選択できる」こと。それをどう導き出すかを模索中です。
松林:同じですね、個々人の本音の部分と実際の出社の割合は、マッチしているかどうかは部署にもよるし人それぞれだと思います。例えば手当のことで言うと、うちはまだ通勤手当があって在宅手当はない。そういうのをコンバートして、できる限り希望の割合に近づけるよううまく制度を作っていく必要があるのかなと思っています。
―電子化を進めること、手当や制度等で在宅環境を整える支援をすることで出社しない選択肢を広げる。というのも出社格差をなくすひとつの方法ですね。やっぱりやること考えることが山積みですね^^;
* * * * *
これにてPart2は終了です。今号の筆者のまとめは・・・
・バックオフィスの立場で社員の声を拾えないのはイタイ!
・コロナの行方が見えない中で来年度予算に苦慮…><
・これまで以上に多種多様な働き方を対応する必要性がある
まだまだ座談会は続きます^^
次回、Part3のテーマは、
「これからのオフィス」
です!お楽しみに!
今泉 創(いまいずみ・はじめ)さん | パーソルキャリア株式会社 戦略総務部 マネジャー *経歴* 前職では総務・法務・人事を幅広く担当され約7年。パーソルキャリアへ転職後は総務部門のマネジャーとして活躍。各種資産の購買/管理、オフィスセキュリティ、捺印及び文書管理ほか多くのルーティンをこなしながらも、“攻めの総務”として固定概念に縛られず社内リソースを最大限活用しながら様々な課題解決に取り組む。 *企業情報・管轄範囲* 人材紹介、求人広告、新卒採用支援等のサービスを提供。従業員約5,300名、拠点数28拠点を、総務部門5名、ファシリティ部門5名で担当。パーソルホールディングスは国内海外で130を超えるグループ会社があり、連結従業員数は5万名を超える。 |
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外山 和美(とやま・かずみ)さん | 日本マクドナルド株式会社 総務本部 総務部 マネジャー *経歴* 入社後2年の店舗勤務を経て社内公募により総務へ。過去には、株主総会や持株会などの各種イベントの企画・運営や契約、規程、車輛・備品管理を担当した。産休・育休も経験し、役員室業務を経験した後総務へ復帰。直後に大震災の対応、警察/行政/政治家等の渉外窓口も担当。月約200時間の定型業務をアウトソーシング化した実績も。現在は、社内外の幅広いリレーションを活用し、ファシリティマネジメント、文書管理等の多岐にわたる総務業務のほか、2015年からスタートした働き方改革プロジェクト「ソクラテス」をリードしている。 *企業情報・管轄範囲* ハンバーガー・レストラン・チェーンの経営。管轄範囲は、オフィス部門約450名、4拠点。全国約2,900店舗に関わる業務も一部担当。連結社員数は2,100名超。 |
松林 知子(まつばやし・ともこ)さん | 損害保険ジャパン株式会社 総務部 副長
*経歴* 入社以来、経理、子会社関連業務、総務など多方面から本社部門を支え、スマホの内線利用やインターネット網再構築、複合機の機能解放など、通信機器系を中心にプロジェクトに携わる。現在は、日々のルーティンをこなすかたわら、全国1,500台を超える複合機の機能解放、本社オフィスリニューアルのプロジェクトを中心に奮闘中。 *企業情報・管轄範囲* 損害保険事業、生命保険事業。5万を超える代理店数。社員数約25,000名。グループ内の総務業務は一部を除きシェアードサービスセンター化している。現地部署からの不動産、動産系の照会対応は北海道地区を担当。 |
ライタープロフィール
整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!
ライタープロフィール
整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!
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