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オフィスに関わるあんな人こんな人、ご紹介します!

ライター:マーシー

2020.11.30

津金 千惠:オートバックスセブン・総務部オフィス改革グループ
「オンラインに移行した後もコミュニケーションの質は落とさない 」

今春以降の新型コロナの影響で、テレワークへの移行に各社苦戦する中、働き方の変化をいち早く捉え、リモート環境を整えてきたオートバックスセブン社。従業員間のコミュニケーションの質向上に力を入れ、さらにオフィスの在り方の議論を積極的に進める中心核となる、総務部オフィス改革グループ 津金 千惠(つがね ちえ)さんにお話をお伺いしました。

―コロナ前後で、総務業務に何か変化がありましたか?

タイミングが良かったと思うのですが、コロナの前から、何があっても自宅から業務が回るような環境を構築しなければいけない、という議論がありました。そうした流れの中で、豊洲本社の荷受けの仕事をアウトソーシングすることになり、現在、お住まいが豊洲に近い方に、同業務をお願いしています。豊洲(本社)に来なければできない、かつ定型化できる業務はアウトソーシングで外に出し、それでも豊洲に来なければならない業務は何かを見極める動きがコロナ前から出ていました。 そしてちょうどタイミング良く、今年の4月以降に、従業員に支給していたガラケーが、スマホに変わりました。それに伴って、オンラインで仕事ができる環境が社内に整備されました

もう少し遡ると、2019年の夏の時期に、国や東京都などが中心となり、テレワークを推進しようという「テレワークデイズ」が実施されました。今年開催予定だった東京オリンピックの開会式に併せて実施された働き方改革のための国民的運動です。そして自社もその機会を活用することに。レンタルオフィスの活用や、テレワークの取り組みを、部署単位で動き始めました。その結果ほとんどの部署で、全従業員が少なくとも1回以上はテレワークを経験したことがあるという形となり、その中でコロナを迎えた、という状況でした。

―オフィスの見直しについてはいかがですか?

今まさに、どこでも働けることを前提とした、オフィスの見直しをやっています。2004年に、現在の豊洲に本社を移しました。その際、フリーアドレスに対応可能なオフィスというスローガンを掲げて移転し、フリーアドレス用の机をすでに導入していましたが、フリーアドレス自体はすぐには普及せず、組織型(島型)のレイアウトが長年続いていました。それがコロナで「3割出社を目指す」という方針に変わり、面積の再利用を検討することに。フリーアドレスと固定型ABW(Active Based Working・時間と場所を自由に選択できる働き方の意)のちょうど中間的な形を採用することで、本社オフィスの再構築に着手しています。

その際、自社のトップから、「オフィススペースを返すことを目的にしないように。今働いている人たちにとって働きやすい空間作りを意識して欲しい」という指示がありました。その声をもとに、「私たちの働く場所は豊洲の本社だけじゃないよね」という観点から、全国に9拠点ある各地の事業所も含め、全国を巻き込んだオフィスの在り方の議論に発展しています。その流れを受け、オフィス改革グループが出来上がりました。

そもそもが、豊洲本社に来る目的は、カーライフ関連の商品・アイテムを作るための商談が非常に多いです。実際に現物を目の前にした上での対面でのやり取りです。自社は洋服も製作していますので、手触りを確かめながら打ち合わせを行うことも頻繁にあります。同時に、オンラインで対応可能な商談もある。そのため、より柔軟な働き方を模索する必要性が高まっています。

―現在の課題やコロナ後を見据えた対策についてお聞かせください

これまで、着手したくてもなかなかできなかったことが、紙の電子化です。特に、A1サイズの非常に大きな図面の電子化が長年の課題でした。PDF化するにしても、専用の大型スキャナーが必要です。誰でも気軽にできる状態ではなかった。電子化ができないから、図面を扱う部署は、会社に来なければいけない。そうした部署は、他の電子化が達成できている部署と比べると不公平、という状況が生まれてきました。それではいけない。皆、平等な働き方ができるように、総務がリードしよう、ということになり、現在、図面の電子化作業が加速しています。また、固定電話を誰かが取らないといけないので豊洲本社に出社する、というのも不公平な環境です。その結果、特定の人に電話が集中し、その人が本来その日にすべき業務ができなくなり、その日は丸々潰れてしまう。そういうことは避けなければなりません。

これまではオフィスに来ることが当たり前で、そこでの効率性を高めることに注力をしていました。そうした状態から、どこでも働く上で同じ環境が作れるという視点にシフトする。そういった課題感を持って、総務の業務を進めています。

―場づくりの専門家としての総務の役割についてはいかがですか?

オンライン中心となったから、コミュニケーションが取りづらくなった、とは感じていません。実は毎月、各部門で、職場懇談会を実施しています。その中で、コミュニケーションの効率性について議論になったことがある。豊洲本社に来る人には、周りから声がかかりやすいので業務が止まりやすい。ではその状態をどう変えて行けば良いのか?など、その都度、現在発生している問題を挙げ、月に1度の職場懇談会で、解決策を出して行く。社内メールなどの冒頭に付ける「お疲れ様です」という言葉も、必要ないのでは?といったような意見も出ています。

なお、人事部での新しい試みとして、オートバックス・ナレッジサークル77(AKC77)という取り組みを進めています。月3回、7のつく日に、オンラインで仕事に関係あるかどうかに関わらず、意見交換をやりましょう、というものです。自社は、部署内のコミュニケーションは比較的取れている方だと思いますが、部門間のコミュニケーションについては、濃淡がはっきりし始めています。コロナで出社率3割を目指している中で、新たに出てきた課題です。そこを乗り越えるためにも、もっと気軽にコミュニケーションを取って行こうよ、というのが、今の課題ですね。

コロナ前は、社内の「部活」が活発に動いていました。その部活でのコミュニケーションが、本業の仕事にも役立っていました。ところがコロナで、部活に気軽に集まれなくなってしまった。そうした状況の変化を受けて、人事が手を打ちました。総務から見ていても、その動きは非常に速かったと感じています。

店舗で尽力されている方に向けた、社長や役員からのメッセージも、継続的に出しています。コロナ以前は、毎週皆で集まって実施する、全体朝礼がありましたが、一時的に中断となっていました。まもなく、オンラインで復活します。オンラインであっても、約1,000人が同時に集まるのは、インフラ面を考えても容易ではありませんが、それでも徐々にオンラインの規模を大きくし、できる限り全員が参加できる体制を整えて行く方針です。そうすることで、会社全体の意識や目的を共通化して行くことに努めたいです。

なお、コミュニケーションツールについては、SkypeとZoomの両方を導入しています。内部・外部とのやり取り、その時の参加者の環境ごとに使い分けています。ちなみに、Zoomの社内導入速度は、かなり速かったと感じています。私自身も、FOSC(一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアム)などの外部の総務向け勉強会に比較的積極的に参加し、有益な情報を得ていたので、Zoomについては、自信を持って導入を後押しできたということもあります。

―今後、総務として打ち出して行きたいことは?

これまで個人のみで保有していた知識・知見を、社内の情報共有ツールをうまく使い、全体と共有できる仕組みを整えて行きたいと思います。誰がどういう名刺を持っていて、社外の誰とつながりがある、というのが一目で共有できるような仕組み、例えば、北海道の拠点にいるAさんという人がどう凄いのか、Aさんは実はタイヤ交換の名人だよ、ということが、ちゃんと全社で共有できる仕組み・コミュニティ作りが必要です。社内SNSツールを有効活用し、例えば「タイヤの会」を作る。誰かが写真を撮って、このタイヤのこの部分で困っているんだよ、というのを気楽にコミュニティに投げてもらう。それに対して、自分だったらこう考える、というような意見を気軽に出してもらう。そういう場を構築して行きたいです。

―今後、総務として打ち出して行きたいことは?

体と心はつながっている、ということを、様々な経験を通して学んで来ました。例えば、体に合わない椅子に長時間座り続けていると腰痛になる。その結果、心も病んでくる。1人の心が病んでしまうと、会社にとって、少なくとも年間800万円の損失があるとのことです。そのきっかけとなる椅子を決めるのは、総務の私。そうなると、安かろう悪かろうの椅子を安易に導入するのではなく、一つの椅子を決めるのでも、様々な角度から検討を重ねる必要性が出てきます。総務が日々行う一つ一つの判断が、従業員の体や心の健康につながっている、という自覚を持って、総務としての考え方をさらに磨いて行けるようにしたいと思っています。また、総務はそうした主体的な仕事の進め方を自ら生み出せるポジションだと感じています。

        *       *       *

コロナの影響で広がる「働く環境の格差」を少しでも減らし、働く上での不公平な環境をなくして行く。そうした強い使命感を持ち、スピード感を持って様々な改革を推し進める津金さん。同社は、本社業務以外にも、店舗で多くの従業員の方々が働かれています。津金さんは、オフィスと店舗の間での働く環境の格差も埋めて行きたいとのこと。世の中の環境が大きく変わる中で浮き彫りになってきた様々な課題に真正面から向き合い、総務の専門領域である「場づくり」を果敢に進めていかれる津金さんのお姿から、多くのヒントをいただくことができたように思います。コロナ禍でさらに良質なコミュニケーションを加速させるオートバックスセブン・総務部の動きに今後も注目です!

Information津金 千惠 (つがね ちえ)
株式会社オートバックスセブン 総務部
新卒で英会話を学び人生の役に立てる営業職経験後、2003年に同社へ入社し、主に店舗の運営サポートや情報管理部門での業務を担当。2009年に長男の出産を経て、2011年からは総務部へ配属。庶務業務全般やさまざまな社内のお困りごと調整役を経験しつつ、2016年に2人目の出産を体験。
その後も総務業務とは?の理解を深めるべく、外部団体FOSCにて知見を学び、2020年4月からは全拠点のオフィスの改革を推進する現在のグループに配属される。

株式会社オートバックスセブンについて
株式会社オートバックスセブンは、1947年の創業以来、日本のモータリゼーションの発展とともに、常にお客様に対しクルマに関わる生活の楽しみ方や利便性の向上に貢献してきました。「常にお客様に最適なカーライフを提案し、豊かで健全な車社会を創造することを使命とします」という経営理念のもと、これからもクルマに関わる分野を中心に、常にお客様とのつながりを深めプロフェッショナルとして「未来に向かってマーケットを創造しつづける」ために、オートバックスグループ全体で連携し、お客様に提供する新たな価値を生み出すべくチャレンジしていきます。
マーシー

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ライタープロフィール

2019年入社。金融・不動産・製薬などで総務業務に長年従事。オフィス好きが高じて、プライベートでも独自のオフィスツアーを企画するなど、オフィス訪問がライフワークとなっている。週末などに非営利分野の活動も精力的にこなしている。強くないのにお酒好き(焼酎派)。

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