ライター:セッキ―
2019.10.16
夏休み。お盆間近のある朝。
「やだやだ~保育園行きたくないぃぃ~~~!」
この時期、少しずつ保育園を休む子が増え、お友達がいないから嫌だと泣いてグズる4歳の男の子、タロー君(仮名)...
グループ会社の管理部門で働くKさんは困り果てました。
働くママさんなら一度はこのような経験があるのでは?さあどうしよう?
普段は保育園に預けて10時~17時まで働くKさんですが、今回初めての「子連れ出社」をすることになりました。会議には出られた?そのとき息子は?不安だったことや今後の展望、あれやこれや、聞いてみましたよ!^^
【1】「子連れ出社」となった経緯
上司に相談したところ、在宅勤務を提案される。
パソコンなどを取りに行くため、タロー君を連れて一度オフィスに行くと、(若干予想はしていたが^^;)タロー君が帰りたがらず、他のスタッフも快く受け入れてくれたため、そのまま業務をすることになった。
【2】その日の実際の行動(タロー君の行動)
9:20 出社→業務スタート
(隣の席に座り、折り紙、お絵かき、図鑑を見るなどひとり遊び。周囲の社員が話しかけてくれたり、遊んでくれたりした。)
11:30 社内定例会議
(母にはついて来ず、誘われるままに新卒メンバーの会議に参加。)
12:00 お昼休憩
(一緒にコンビニへ行き昼食を調達。社へ戻って食べる。)
13:00以降 受付当番しながら業務 ※当該フロアから移動は不可。
(おやつを食べ、オフィス内探検。社員の資料印刷のお手伝いも。)
16:30 退社
どうでしょう?
まさかママのいないミーティングに参加してしまうなんて!笑
結果、通常の退社時間と変わらず約7時間をオフィスで過ごしました。仕事のスケジュールもほぼ順調に進められたそうです。特に大きな問題なく一日が終了したようですね!
【3】成功のポイントは?
筆者が感じた成功のポイントは、こんな点です。
●お子さんが4歳半ほどで、一人遊びができ危険なことをある程度わかっている年齢である
●今回における”新卒メンバー”をはじめ、幼い子供と接することに抵抗の少ない社員さんが多い
●会社全体が繁忙期でないなど、張り詰めた空気が流れていない
●オフィスは完全フリーアドレスで、ソファなど余裕のあるスペースも多い
●たまたまお盆時期で電車が空いていて、連れて行きやすかった
筆者にも1歳半の娘がいますが、言葉がまだ通じず、手当たり次第にものを触ってしまうような年齢では、なかなか難しいですよね。
また、繁忙期などオフィス全体にピリピリした空気が流れているときは、子供が帰りたがらなくても在宅にしておいたほうが無難でしょう。
オフィスの環境はどうでしょうか。もし会社全体が固定席でフリースペースもなかったとしたら、、、?ママの横が空席とも限りませんし、ずっとおとなしく同じ場所にいることも難しいでしょう。このオフィスではフリーアドレスのため人の少ないエリアに随時移動するなどの対応が可能。ソファ席やパーティションで区切られたスペース、小屋のようなものもあり、飽きっぽい子供でも楽しみやすい環境が揃っていたといえます。
【3】周囲の社員の声
相手をしてくれた社員さんは、新卒メンバーさんだけでなく上層部の方もいて、年齢も様々で、子供がいる方/いない方も関係なくみなさん親切だったとKさんは言います。みなさんの本音はどうだったでしょうか。
●おとなしくしていたので、迷惑な顔をしている人は見かけなかった
●2フロアあり席はフリーなので嫌なときは移動すればいいと思う
●メールや書類などの作成中に話しかけられると、その都度集中が途切れるためずっと相手するのは難しいと思う
●オフィスに人が少ないほうが来やすいという考え方もあるが、相手する人が多いほうが助かる場合もあるかも
●お子さんのタイプにもよると思うので、無責任にいつでも誰でもOKとは言えない
●毎日だと辛い。複数集まると騒がしくなりそう
●制度までは決めなくても、たまにこういう日がある、と社内の認識が高まるのは良いことだと思う
気持ちとしては受け入れOKではあるが、自分の業務に支障が出るとなるとやはり困る、、というのは当然の気持ちだと思います。今回は、業務にまったく影響がなかったとは言えませんが、笑顔で対応できる範囲だったようですね。突発的なことだとして理解があり、全体的に受け入れてくれている雰囲気が漂っていて、Kさんも嬉しかったと思います。
【4】初の子連れ出社をしてみたKさんの感想
「皆さんが相手をしてくれたので自分は仕事ができて助かったのですが、逆に皆さんの仕事を妨げてしまったのではないかと心配になりました。また目を離しているときに、会社の備品を壊したりしないか不安でした。でも、子供がどうしても登園を拒否したときや、学級閉鎖などで行けないときに、子連れ出社できるととても助かります。これなら何かあった際に連れてきても大丈夫かも、と可能性を感じました。」
これまで子供がオフィスに来ることはあっても、朝から夕刻までの勤務を同伴した、というケースは一度もなかった同社。子連れ出社(→子連れ勤務)をした場合、親が、子供が、周囲の社員が、どのような状況/心境になるかを知ることができた。それだけでも今回の収穫と捉えられるのではないでしょうか^^
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本格的なキッズスペースを設けているオフィスもあれば、必要に応じ、保育士さんが常駐しているケースもあるでしょう。キッズスペース付きのサテライトオフィスを契約しておく、という手段もアリですね。
でも、大げさなものを用意しなくても対応できることもあるのだと、今回のケースを見てよくわかりましたよね。
個人的な意見としては、専用の環境が用意されているケースを除き、当事者と他の社員双方にとってベストな環境ではなくなると思うので、非常時以外はしないほうがベターかと思っています。しかし、子供のぐずりも休園や学級閉鎖も、突然やってくるもの。毎日は無理でも、緊急時には対応可能な環境が整っているとわかれば、ワーキングパパ&ママにとってこれほど心強いことはありません。
自社のオフィスや社内環境が、どれほど緊急時の子連れ出社に耐えうるものなのか、夏冬の長期休暇時期などを利用して、お試し的にやってみるのもいいかも知れませんよ!
(text:関)
Information | ★参考サイト★ kyobashi TORSO https://www.facebook.com/kyobashiTORSO/ お子さんと同伴出社制度を導入しているサイボウズさん 【気になるオフィス!】サイボウズ:日本の道の出発点、日本橋に「Big Hub」ができた! キッズスペースを設けたガイアックスさん 【気になるオフィス!】ガイアックス:地下から屋上まで!オープンすぎるオフィス「Nagatacho GRID」 キッズスペースつきワークプレイス「ZXY」 【気になるコネタ!】♪子育て応援♪月額10万円で15拠点使えるキッズスペースつきワークプレイス |
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ライタープロフィール
整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!
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整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!
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