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ライター:セッキ―

2026.02.26

嫌われ仕事が「自慢の会社」に変わるまで。利益より“仲間へのありがとう”を評価するクリーンライフの逆転戦略

とある事業で日本一の技術を誇り、その道20余年。
緑豊かな温かみのあるオフィスに通い、毎年海外へ社員旅行へ――

今号では、そんな株式会社クリーンライフが改善してきた道のりから、 「5Kといわれるほどの嫌われ仕事でも、誇りを持ちモチベーション高く働く」ための秘訣を学びます!

さあ一体何の職業なんでしょう?
個人的にはテキストにするのも憚られるくらい苦手なものが関わってるんですが…

パワフルな社長のお話を伺ってきましたよ。行ってみましょう~

クリーンライフってどんな会社?

ずばり、同社は害虫駆除業者です。現在、5000を数えるゴキブリ駆除業社の中で技術力において日本一になること!
契約の飲食店において、ゴキブリが一匹もいない完全駆除を達成すること。

このような目標を掲げ、1997年に創業、2005年に法人設立しました。ざっと、これまでの流れを下記に記します。
-------------------------------------------------------
2019年 紹介による新規注文がゼロに、売上も社員も激減
2024年度 契約店舗数1881店舗中1872店舗(99.5%)にて完全駆除を達成
2024年度 契約更新率97.9%。新規の受注は紹介がメイン。 ​
2025年8月「業界初!! 完全駆除できなければ全額返金保証制度」を始める。
2025年9月時点での契約店舗数は全国で約2000店舗
-------------------------------------------------------

2019年4月時点での害虫駆除部門の社員数は11名、契約店舗数は1500ほどで、翌20年には6名まで減ったとのこと。離職理由のトップは、モチベーションの低下だったといいます。

むむむ、いったいそのあと何が起きたのでしょうか?! 

代表取締役(創業者)大野 宗氏

「当社では駆除部門のほか建設・造園部門が立ち上がり、2020年に分社化しています。一回の受注で多額の売上を出す建設・造園業が社内では花形に見え、駆除業は将来性のない仕事という空気が蔓延し、担当社員は徐々にモチベーションが下がっていきました。駆除作業を手抜きするようになり、ゴキブリの発生は止まらず。毎月の作業は義務感でしかなくなり、結果の出ない仕事にやりがいを感じなくなっていきました。

しかし、こんなに世の中に喜ばれる仕事はないという信念は変わりませんでした。年に2回の作業で完全駆除を達成すれば高い利益が得られ、顧客満足度が上がりチェーン店ならばほかの店舗の契約も次々に取れるようになる。そのためには高い技術力とこの仕事への誇りを持つことが一番重要と考えました」

顧客意識を持ち、仲間を助ける姿勢を評価

この業務に誇りを持ち、夢のある自慢できる会社と実感してもらうために。社長が熟考のうえ導き出した施策の数々をご紹介していきます!


【1】営業から作業、集金まですべてを一人で担当

通常は分業制(営業・作業スケジュール立案・駆除作業・売上管理)にすることが多いこの業界。同社では、【挨拶~作業スケジュール立案~駆除作業~顧客への作業報告~集金】の一連の業務を一人で担当するのです。

「顧客の顔を知らずに作業し、完全駆除を達成しても褒められるのはいつも営業マン。これではモチベーションも上がりません。一人担当制では作業スケジュールを自分で組むことで“やらされ感”がなくなり、お客様の顔を浮かべながら作業するので、何が何でもゼロにしようとします。

お客様のために目標達成しようとする強い意思を確立し、お客様の喜ぶ表情を見ることでまた次のモチベーションにつながっていく。自分が社会の役に立っていると実感でき、やりがいを感じることができます。」

【2】年齢給・行動姿勢評価による仲間意識の醸成

給与体系と評価制度の工夫も非常にユニークです。まず給与はまさかの「年齢給」を採用。能力給による社員同士のライバル化を防ぎ、さらに人事評価は売上でなく行動姿勢を見るというのです。評価全体のうち行動姿勢が50%、売上実績は10%です。

「能力給でやる気にさせるやり方もあると思いますが、価値観の軸が“お金”になってしまいがちで、仲間や会社のことを思って仕事をしなくなると考えました。業績を上げた社員よりも、経営方針に則った行動やネガティブ発言をせずポジティブな思考で前向きに行動したか、仲間を思いやり仲間を助けたかなど、社員全体のモチベーションが上がるような行動を高く評価する制度にしました。」

最初から最後までワンオペ、リモート勤務OK、フルフレックスでは仲間意識はどのように醸成されるのでしょうか?またどのように行動姿勢を見ているのでしょうか?

「非常に難しいのですが、賞与の評価面談の際、評価対象者に評価側が見てきた評価を数値で伝えます。評価対象者にはアピールタイムを設けており「いついつ、どこで誰を助けた」「顧客先に訪問して〇〇の報告をした」など、評価者に見えていない行動についてアピールをしてもらいます。

全員に支給しているiPhoneに位置情報・勤怠・顧客情報アプリを入れており、どこの顧客先で誰が作業中なのかが一目で認識できます。これにより社員Aが夜勤作業中、早めに終えた社員Bが近くにいれば応援に駆け付けることが可能になるのです。また、新たな種類の害虫の研究プロジェクトチームを立ち上げたり、飲食業界の会合に出席したりといったような営業意欲も評価につながります。

これに加え360度評価も導入しており、部長以下全員が全員の評価をするというものですが、評価というより良い点と改善してほしい点を書いてもらっています」

【3】仲間意識の重要性を積極的に発信

さらに、仲間に対して「ありがとう」を伝え合う【サンクスギフト】アプリも導入。「ポジティブ思考になるには、まず感謝の気持ちから」との考えから当初はポジティブ思考を育てる目的で導入したそうですが、「●●してくれてありがとう」という形式でアプリ上に入力する風土が定着。受け取った側よりも発信した側をより評価するようにしているのだそうです。たくさんのありがとうが行き交う会社、ステキですね!

「いろいろな仕掛けで仲間意識を高めるようにしていますが、社員全員(社長、取締役も含めて)のモチベーションを高めるには仲間意識が一番重要だということを社員に対して常に発信しています。

例えば、社員Aが仕事でミスをしてお客様からクレームが入ったとします。このとき、社長が社員Aを叱責し、上司とともに客先に向かい社員Aを指導する…というのはよく見る風景かと思います。

当社では、『Aさんのミスでお客さんに迷惑がかかっている。誰かAさんを助けてやってくれ!』と私が発信し、社員Bが『私がAと一緒に行ってミスになった原因を調べてきます』あるいは、社員Cが『私がAさんと一緒に客先に謝ってきます』と誰かが言いだすような持って行き方を常に意識しています。

日常会話の中にも、上司が部下に何かを依頼するときにも、お互いに助け合う、応援するという風土が自然と生まれるような言葉の選び方が必要です」

このような前向きな施策を講じた結果、ここ3年ほどの採用状況は…

令和5年:3名
令和6年:3名
令和7年:5名
体調面の理由で退職した1名を除き、全員意欲的に業務に邁進しているそうです!

現在役員3名、社員17名。さらにこの3月から4月1日までに3名が入社予定とのこと。目覚ましい成果がでていますね。

まとめ

いかがでしたか?「5K」と呼ばれる過酷な環境下でも、離職を食い止め社員が活き活きと働くクリーンライフ社の取り組みには、ハッとさせられる発見が多かったのではないでしょうか。

特に、あえて「年齢給」を取り入れて社内の無用な競争を排除し、売上よりも「仲間を助ける行動姿勢」を高く評価する仕組みは、組織づくりの大きなヒントになります。また、分業制を見直して顧客の感謝を直接受け取れるようにした工夫も、社員の「誇り」を育む見事な施策でした。

皆様の会社でも、評価制度の視点を少し変えたり、「ありがとう」を伝え合う風土を作ったりと、明日から参考にできる工夫があったはずです。ぜひ自社の組織づくりに活かしてみてください!

Information株式会社クリーンライフ https://gokiburikujyo.jp/

本社所在地:大阪府大阪市都島区都島北通2-12-12
代表取締役(創業者):大野 宗(そう)
創業:1997年(法人設立:2005年)
従業員数:17人 役員:3名
セッキ―

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ライタープロフィール

2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!

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