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ライター:セッキ―

2025.09.24

「ありがとう」を制度にすると組織はどう変わる?6社の事例で読み解く実践のヒント

社員のつながりを深め、エンゲージメントをどう高めるか…。総務や人事のご担当者にとって、これは日々頭を悩ませるテーマですよね。制度や福利厚生を整えるだけでは、なかなか社員の“やる気”や“一体感”に直結しない、そんな声もよく耳にします。

そこで最近、じわじわ広がっているのが「感謝を伝え合う」仕組みです。普段の仕事の中で交わされるちょっとした「ありがとう」が、実はチームの雰囲気を温かくし、働く人の気持ちをぐっと前向きにする力を持っているのです。

今回の記事では、実際にこの仕組みを取り入れている5つの会社の取り組みをご紹介します。きっと「これならうちでもできそう!」と思えるヒントが見つかるはずです。

ではご紹介していきましょう!


事例1_「ありがとう」でつながる職場 ~社内制度『サンキュー&グレイト』で広がる感謝の輪~

◆ハタ コンサルタント
 愛知県名古屋市 
従業員数:16名
事業内容:建設会社に対する建設技術研修、技術コンサルティング
--------------------------------------------------------------------
●内容:
社員同士で感謝や称賛を伝え合う制度。文字として残すことで記憶に残り、あとから振り返れる“感謝の記録”を増やすことを目的としている。

●運用方法:
・Microsoft Teamsに専用チャネルを開設
・投稿は自由(思いついたとき・まとめてでもOK)
・特別なルールはなく「ありがとうを伝えること」に集中

この取り組みは、とにかくシンプル。投げるだけなので、どんなに些細な「感謝の気持ち」も気負うことなくじゃんじゃんポストできますよね!

筆者がステキだなと思ったのは、「サンキュー」だけでなく「グレイト」にもポストできる点。同僚にだって褒められたらうれしいものですよね^^ スタンプやコメントでリアクションすることで組織全体でも楽しめます。社長も積極的に参加しているそうです!


事例2_離職ゼロと採用力を生んだ、直行直帰型組織の挑戦「thanksgift(サンクスギフト)」

◆アナザーウェイブ 
愛知県名古屋市
従業員数:80名
事業内容:家電量販店や携帯ショップでの通信回線の提案・販売
--------------------------------------------------------------------
●内容:
SNS型ピアボーナスツールを使い、感謝や称賛を“コイン”にして贈り合う文化を醸成。仲間同士がコアバリューに沿った行動をリアルタイムで認め合う仕組み。

●運用方法:
・6つのコアバリューに基づいた行動に対しコインとメッセージを投稿。
・贈った側・受け取った側にポイントが付与され、ギフト券などに交換可能。
・SNS機能で全員が投稿を閲覧・リアクション可能。
・コアバリューと連動した投稿を取り上げ、価値観の浸透を促進。

始めた当初はどうしてもエンジンがかかりにくいもの。社員から「何を書けばいいかわからない」との声もありなかなか進まなかったところ、運営メンバーが率先して投稿例を示していくと徐々に投稿が増えていったそうです。


事例3_感謝を伝える・行動を褒める!サンクスカードから始まった文化「POST」

◆ダイキチ
 大阪府貝塚市
従業員数:285名
事業内容:総合サービス事業(ビルや施設の清掃・管理をはじめ、ヘルスケア・衛生関連サービスや不動産事業まで幅広く展開)
--------------------------------------------------------------------
●内容:
「Philosophy Online Share Tool(頭文字をとってポスト)」もともと物理的なサンクスカードから始まり、社員数増加に伴い自社開発アプリ「ポスト」に移行。感謝を送る際に、自社の行動指針や理念と紐づけることで、理念の実践を促進。

●運用方法:
・アプリ上で感謝の相手を選び、どんな行動に感謝しているかを送信。
・メッセージ送信時、理念や行動指針(Value/ダイキチフィロソフィ)から該当項目を選択。
・チームワークや気配りといった具体的な行動を理念に関連づけて共有。

導入当初は、社員同士が形式的にメッセージを送り合うだけで「やらされ感」が強く、制度が形骸化してしまうという課題があったそう。しかし、管理職が率先して理念(ダイキチフィロソフィ)と結びつけた感謝を発信したことで、若手社員も感化され、自然に「今の行動はポスト送ろう」と声が上がるようになりました。

現在では1日100件近くの投稿が交わされるまでに浸透しているとのこと、制度として確実に根付いているんですね。社員カードを2人同時にかざすと飲み物が買える「社長のおごり自販機」の導入も進んでいて、社員同士の関係強化とエンゲージメント向上をぐんぐん進めている同社です!



事例4_部署間の“感謝”が組織の風通しを変える。社員同士で贈り合う「GoodJobカード」の効果

◆フリースタイル
 愛知県名古屋市
従業員数:290名
事業内容:IT人材提供、システム開発、ゲーム開発
--------------------------------------------------------------------
●内容:
部署や役職を超えて“良い仕事”を称えるカード制度。成果だけでなく見えにくい行動に光を当て、相互理解や信頼の醸成を目指す。制度が継続する中で「組織の壁をなくす」など文化づくりへと発展。

●運用方法:
・専用カードに「Good Job」な行動を記入しBOXに投函。
・隔週で回収・集計し、多く投票された社員を共有。
・集計後、カードは記入者本人が相手へ手渡し、感謝を直接伝える。

部門ごとの専門性や成果を重視し、各部署が目標に向けて自律的に動く「縦割り体制」を強化してきた同社。その結果、見えない壁ができてしまったことが社内外の不具合を生んでしまっていました。風通しよくインフォーマルなコミュニケーションを増やすための施策として導入されたのです。

しかし「普段から関わりのあるメンバー同士で送り合うだけ」では、本来の目的が果たされません。「部署外へ最低1枚、一定枚数以上」などあえてルールを定め、運用方法のブラッシュアップを進めました。このなかなか厳しいルールがご褒美なしで継続運用されているだなんて、価値を実感されている証拠ですね!




事例5_コミュニケーションを活性化し組織を強くする"ありがとうカード" がつなぐ「感謝の循環」

◆バイホロン
 富山県富山市
従業員数:約330名
事業内容:サプリメントを主体とした健康食品受託製造業
--------------------------------------------------------------------
●内容:
感謝をカードで伝えるシンプルな制度。加えて「感謝ポイント」を贈れる仕組みを持ち、懇親会などの補助金として利用可能。感謝の循環と従業員間のコミュニケーション促進を狙う。

●運用方法:
・発行者が上司に提出し、上司を介してカードが相手に届く。
・感謝ポイント(気持ちだけ/100/200)を選択し付与する。
・受取者は公開・非公開を選び、回収BOXに投函。
・事務局が集計し、毎月・毎年ランキングや表彰を実施。
・感謝ポイントは懇親会・イベントで利用可(100pt=100円)。
・年1回の褒章・抽選会もあり、楽しみながら運用されている。

食品を取り扱う以上その衛生管理は厳しく、工場では自分の持ち場を離れることはないため、部門を超えてのコミュニケーション機会はだんだんと乏しく。DX化の進行もそれに拍車をかけていました。他社例を参考に導入したのは2015年にさかのぼりますが、当初盛り上がったものの年々減り、3年後にはゼロ枚になってしまいました。

2021年の経営方針刷新を機に、新入社者があるたびに丁寧に説明するなどの改善を続けてきました。贈る側の体温まで感じられそうな手書きのカードに、ポイントをためていく楽しさ。5年経ついま、もうすぐ2,000枚に届く勢いだそう!あきらめずに継続した結果ですね!


アナログ型とデジタル型の違いと特徴

感謝を伝え合う仕組みは、大きく「アナログ型」と「デジタル型」に分けられます。

≪アナログ型の魅力≫
何といっても手書きや手渡しの温かみです。言葉がダイレクトに伝わり、相手の心に残りやすい点が強みでしょう。仕組み自体がシンプルなので導入のハードルも低く、すぐに始められるのもメリットです。

一方で、拠点が多い会社やリモートワーク環境では運用しづらく、カードの回収・集計といった事務局の負担も増えがちです。またデータ化が難しく、制度の効果を数値で把握するのはやや課題となります。

≪デジタル型の強み≫
場所や時間を問わず感謝をやり取りできること。拠点を超えた共有やリアルタイムでの投稿が可能で、投稿は記録として蓄積されるため、あとから振り返るのも簡単です。さらに、企業理念や行動指針をシステムに組み込むことで、価値観の浸透にも役立ちます。

その一方で、画面越しのやり取りはやや形式的になりやすく、温かみが薄れる懸念があります。投稿が多すぎると情報が埋もれたり、システム導入にコストやルール設計が必要だったりと、運用上の工夫が欠かせません。


ここまで、アナログ型とデジタル型の事例をご紹介してきました。

最後に「もうひとつのスタイル」として、カードやシステムを使わず、直接声で感謝を伝える取り組みをご紹介します。

事例6_まずはやってみようと半年が経過した「感謝の言葉」直接声で伝えるスタイル

◆岸産業
 大阪府堺市
従業員数:約40名
事業内容:防熱扉設計・製造・販売・施工
--------------------------------------------------------------------

●内容:
職場の「当たり前」に目を向け、小さな気遣いや日常の行動に感謝を伝え合う取り組み。カードやアプリではなく、直接「言葉」で伝えることに重きを置いている。社長をはじめ経営層も積極的に参加し、社員が「見てもらえている」と感じられる文化づくりを進めている。

●運用方法:
・発表の場は、毎週初めの朝礼を活用
・社長・工場長・社員が順番に「ありがとう」を発表し、全員で共有
・「荷物を運ぶのを手伝ってくれた」「体調を気遣ってくれた」など、ささいな日常行動も感謝の対象に
・発表の機会は各部署に平等に割り当て、約1か月で全部署を回るように工夫
・半年に一度、感謝された人の上位3名を発表・表彰

導入当初は「恥ずかしい」「意味があるのか」といった反対意見もありましたが、会話不足や誤解が仕事に影響している状況を背景に、まずは試してみようとスタートしました。

最初は小声で短い発表が多かったものの、続けるうちに「ありがとうって言われると意外に嬉しい」「こんなことでも感謝されるんだ」といった声が聞かれるように。会議でも発言が増え、職場の雰囲気が少しずつ変わってきたといいます。半年ごとに「ありがとうを最も多く言われた人」を表彰する取り組みも加わり、発表の場は大きな拍手に包まれるなど、前向きな文化として根付き始めています。

まとめ

企業によって重視するポイントは異なりますが、いずれの取り組みにも共通しているのは「感謝を可視化することで、組織を温かくする」という姿勢です。

組織のあり方や社員の価値観が多様化する今だからこそ、「感謝をどう形にして伝えるか」は、企業文化を育む大切なテーマ。制度の形式やご褒美の有無など、ぜひ試行錯誤を重ねて、自社に合ったスタイルを見つけてみませんか。

感謝を見える化し、社員一人ひとりが互いを認め合える職場づくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。

ステキな施策が始まったら、ぜひオフィスの広場にお知らせください!

セッキ―

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ライタープロフィール

2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!

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2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!

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