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気になるオフィス!
他社のオフィスってなんか気になる!いろんなオフィスをご紹介します!

ライター:セッキ―

2024.07.30

サンゲツ:無数のCが集まる個性尊重オフィス「PARCs」には、社員の熱量があふれていた!

設立70周年を昨年迎えた、株式会社サンゲツさんより取材依頼をいただいたのでおジャマしてきました!

みなさんにはカーテン生地やカーペットなどでおなじみの社名かと思います!そのサンゲツさんが、今年1月に策定した長期ビジョンの中で目指すべき企業像を「スペースクリエーション企業」と定めました。2拠点あった東京の拠点体制を3拠点に増やし、その取り組みを強化しています。

1.品川ショールーム
2.「FIELDs」
:従来の東京本社をリノベーション。商品開発・製造・品質管理・技術開発の拠点としてリニューアルオープン予定
3.「PARCs」:“価値創造拠点”として、デザイン・スペースクリエーション提案・営業機能などを集約し今年3月にオープン。←今回ココを取材しました!

日比谷公園を眼下に臨む、その名もPARCs(パークス)です! 残念ながら当日はとんでもない暴風で荒れ荒れの日でした…でもそんな気分を吹き飛ばすほどの、ステキなオフィスだったんです♪

創業者が名古屋城の近くに表具店「山月堂」を創業したのは1849年江戸時代。ふすまや掛け軸、屏風から始まり、1953年に株式会社山月堂商店が設立されました。当初は壁紙がメインで、おなじみのカーテンの事業が始まったのは1981年のこと。

現在では国内外問わずインテリア、エクステリアとその事業領域は広がっています。カーテンや壁装材、床材などその商材の総数は約12,000点におよび、住宅、オフィス、商業施設、ホテルなどにそれらをコーディネートした空間デザインを提案。国内のショールームは8か所を有します。

新たな価値創造拠点「PARCs」

●PARCs 名前の由来は・・・
「Parade of C’s」つまり、たくさんのCが集まる場所。Cというと、
―change,challenge,connect,creativity,collabolation・・・などなど。オフィス内には随所に「C」が出てきますが、これには決まった書体がなく、ここに集まるそれぞれの個性そのものを表現しているとのこと。部屋のサインにも様々な書体が使われているのも面白かったです!

●空間コンセプトは「touch the prism」
光の反射・屈折・拡散をイメージさせる“プリズム”ですが、直線が様々な角度で交わるようすをデザインに活かし、ジグザグな通路や交わる場所で交流が生まれるようなしかけが施されていました!

●WELL認証にもご注目
現在、予備認証取得済とのことで、来年1月ごろ取得に向けて取り組み中。自社ビルで取得する企業が多い中、テナントでの予備認証取得は珍しい。特に好評価を得たという、マインドとコミュニティの2項目についても意識しながら見学していきましょう~!

  *      *      *      *      *

こちらオフィスのMAPになります!一番右上のピンクのエリア、【プリズムテラス】からスタートし、ブルーの【コネクトヒロバ】まで見ていきます。

真っ暗な廊下も演出の一つだそう。カフェのある明るい場所に出ました。

【プリズムテラス】
来客エリアでもあり、ワークプレイスでもあり、また4月には入社式が行われたらしいです!

カフェではWELL認証の項目のひとつ、「食べ物」がこちらで提供されます。サラダやフルーツ、コーヒー以外にも魅力的なジュースなどがあるとか。いやもう全部売り切れてるし!!(笑)

眼下に日比谷公園が広がる優雅なエリア。あいにくの天候でしたがなんだか幻想的。

立つ人も座る人も景色を楽しめるよう、家具は低めのものをチョイス。

リアルのものを使った植栽は、石や苔などもあしらわれていてとにかくこだわり満載。鉢もプリズムを感じさせるキラキラとしてとがったものが見受けられます。

職員さんが手塗りをしているという塗り床。

社内の会議室のネーミングは、サンゲツのすべての商材につけられた品番を用いています。なにしろ12,000点の商品がありますからね。選びたい放題です。

こちらの3室は「ガルザス」という大判セラミックタイルの品番からネーミングされた「GAR」というお部屋!なんか強そう。会議室の中に実際に使われていました。

ズンズン進むと、基本的に飲食はこの周辺でする人が多いそう。開放感抜群ですね。

天井がまばゆいですね。プリズムっぽさ出てる!!

このエリアの裏側に回り込んでみるとこんな場所がありました。

ウッドチップはよく見かけますが石が敷いてあるのは初めて見ました。じゃりじゃりといい音がします★

カーテンで仕切ることができるので、イベントの準備とかもこちらでコソコソやれちゃうのね。裏手から見える植栽もとにかく贅沢。

通路の途中途中にいろんなしかけがあるとのことでしたが、隣のスペースに行く前に、こんなミーティングスペースが。昇降できるだけでなく角度も変えられて、さらに天面に書き込めるテーブルだそう!アイディアがあふれ出る!

イスの感じもなんかプリズム!ちなみに壁面も全体的に書き込めるそう!

次、左手に見えてきたのが【サンカクヒロバ】です。

多くの人が“参画”するという意味も込めたネーミング。帰るときにはここで勉強会が開かれてました。

隣が三角形だからこちら側も必然的に三角形になりますね。植栽がてんこ盛りな【カダン】

壁際に並ぶ5室は、粘着剤付化粧フィルム「リアテック」の品番からネーミングされた「TC」という会議室。手書きの番号が味があってカワイイ。3の壁に見えているのは、そのリアテックをパネル状にして貼ったものだそう。

【カダン】の一部にカーテンで仕切るタイプのファミレス席がありました、「AC」はカーテンの品番!

【ヤード】
全席モニターの設置されたフリーアドレスの執務エリアです。シャボン玉の様な照明がステキ!

脚が高くなってるキャビネット。

曇りガラスが施された集中ブース。ここにも大きく手描きの番号が描かれてますね!

【ヨリキ】
植栽を置いたでっかい鉢(!)がメインの【ヨリキ】は周囲にコート掛けやキャビネットが置かれていますが、この植栽が見ものです。土の代わりにリサイクルしたカーテン生地などを粉砕したものが入っているんです。上辺だけでなく下まで全部!もちろん水やりも普通にしちゃう!
「TUTTI®(トゥッティ)」という“繊維でできた土”のサンゲツオリジナル版で、使用済みカーテンを回収して総重量の約2割に使っているそうです!周囲はハイテーブルとして作業できます。
※「TUTTI」はスタイレム瀧定大阪株式会社の登録商標です。

【コネクトヒロバ】
ジグザグ歩くとまたコミュニケーションのしかけがでてきました!丸善さんが展開する「ほんのれん」。たった1畳のスペースに、毎月決まったテーマで書籍を入れ替えてくれるもの。今月のテーマは「お金」、先月は「こども」だったそう。横にコーヒーコーナーがあるのもニクイ。筆者、ここに一日中入り浸ってしまいそうです♪

静かなファミレスブース。朝早いうちに埋まってしまうそう。ここは壁に思いっきり大きな「C」が描かれていますがそれぞれ描き方も色合いも様々です。

ファミレスコーナーを抜けるとこんなエリア。いろんな通り道があるんだなあ

全体的にグリーンが満載ですが、中に行くほど“斑(ふ)入り”の葉っぱと特徴的な植物を選び、アーバンな感じを出しているとのこと!それにしても本がたくさん置けるんですね~

コンパクトなロッカーがずらり。自分の場所がひとめでわかるような目印がたくさんついてますね^^ 当日ものすごい雨だったのに傘立てがどこにも見当たらない・・・と思っていましたら。ここにあったんですね。隠してすっきり。

プロジェクトで一番盛り上がったという内階段がばばーん!通るたびに元気になれそうなダイナミックな文字が目に飛び込んできます。「階を隔てることでコミュニケーションを途切れさせたくない」という会社としての想いが伝わってきますね。

13階にきましたー!
階段を上がって、矢印のあたりからスタートです。営業さんのフロア【デッキ】と、廊下を出て役員のエリアになります。

まずは【デッキ】、営業さんのフロアです!

階段を上がってすぐのところはカフェスペース。ヘルプデスクがありました。

こんなちょっとした三角までグリーンがイキイキと。

先端はとがりすぎると危険なので、優しい処理されてますね

CBOXというミーティングエリアは壁をぐるりとホワイトボード。内側にもたっぷり座れますね~

フロアの中央に大胆に配置されている作業台を発見。岩場の間には水が流れ、ずっと白い靄(もや)のようなものが出ているんです。まるで雲海のような演出!長さ5メートルのなんとも贅沢なハイテーブル。

ここ営業のフロアでは絶えず電話対応しているスタッフさんが多いことから、ストレス軽減にも寄与しているそう。癒し効果抜群ですね。

隣のエリアはフカフカカーペットが敷かれた役員エリアでした。感触が全然違いますわ~

この廊下には過去のアーカイブ作品として見本帳が展示されています。右は社名が「山月堂商店」だったころのもの。
広報さん「ときどきページをめくると“この柄かわいいな、トレンドって回っているんだな”と感じることも。貴重な資産ですね。」

ここまでたっぷり見学させていただきました!
さらに贅沢にも設計士さんにお話を伺うことができました!


設計者インタビュー
スペースデザインユニット・デザイン担当・石田健介さん

石田さん:このオフィスの肝は、日比谷公園を臨む【プリズムテラス】です。これまでのオフィスはお客様を迎えするような環境はありませんでした。PARCsでは、お客様、ビジネスパートナー、また社員が、公園のように開かれたオフィスで交流を深められるように、という会社の考え方を象徴する場所となっています。

また、執務席はフリーアドレスとABWを採用しました。計画当初、社長室は狭くていい、何なら不要と言われたほど、フラットでオープンな空間を目指しました。実際、役員も含め業務に適した席を選択して仕事しています。これまで部署ごとに座っていたのが、今日は誰がとなりにくるかわからない、という状況を楽しみながら、これまで話さなかった社員同士のコミュニケーションが増えたと感じています。

――大きな変化を遂げられましたね。このようなスタイルに決めるにあたって、どのような手順を踏んだのでしょうか。

石田さん
:プロジェクトスタートにあたり、社内でワークショップを実施したところ、熱量の高い若手社員から多くの意見が挙がりました。これまでは島型の座席で管理職が窓側に座るといったレイアウトだったので、正直なところ息苦しさを感じていた社員もいたかもしれません。

当初は固定席という案だったのがフリーアドレスを採用することになり、いい意味で少し距離をとって集中して業務に取り組み、コミュニケーションをとることも意識するようになりました。社員の声を反映しつつ働きやすさを追求できたと思います。

――素晴らしいですね。みんなで作り上げたオフィスという感じがします。一番盛り上がったこと、印象的な個所はどこですか?

石田さん
:12階と13階のフロアをつなぐ内階段かなと思います。正直すごく予算的にも工事ボリューム的にもコストがかかったのですが、経営の意思決定がとても早かったことで、今回、いかに社内コミュニケーション活性化に強い想いを持っているか、というのを実感できました。

――現在、多くの企業が社内のコミュニケーション施策に悩まれています。何か取り組んでいる施策があれば教えてください。

石田さん
:僕の後ろにあるこのモニターなんですが、社内にいくつか設置しています。こちらに、社内活動の情報などを投影することで、コミュニケーション活性化を図る取り組みです。イントラネットで掲載しているのですが、どうしても深い階層までいかないと取りに行けない情報がたくさんあるんです。それらをオフィスを歩いている最中に見て情報をキャッチしてもらうということです。

もうひとつ、「WISH STORE」というアプリで社員の声を拾う取り組みを始めました。

「ここを改善してほしい」「こんなイベントやりたい」といった要望を社員が挙げて、そこに他の社員が反応します。50イイねがついたら検討のテーブルに挙がる、というものです。最近では、オフィスに流れるBGMを変えたいという声が50以上ついたので検討に進んでいます。

――早速、ひとつ夢がかなうんですね!

石田さん
:はい!スーパーで流れているような音楽だったので(笑)。次回いらしたときにはオシャレBGMに変わっていると思います!

――(笑)楽しみです!今日はありがとうございました!

Information株式会社サンゲツ https://www.sangetsu.co.jp/

*本社所在地:愛知県名古屋市西区幅下一丁目4番1号
*PARCs所在地:東京都千代田区内幸町2丁目1-6 日比谷パークフロント12,13F
*PARCs在籍社員数:約250名
*PARCs規模:845坪
*設計/施工:株式会社サンゲツ
*設計企画:株式会社日建設計
*植栽デザイン:株式会社緑演舎
■参考情報TUTTI® https://tutti-soil.com/
ほんのれん https://honnoren.jp/ ←今度取材します!
WELL認証 https://www.gbj.or.jp/well/about_well/
セッキ―

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ライタープロフィール

整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!

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整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!

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