エジプト・カイロ発の完全個室・ポッド型のオフィスデスクでこの秋冬も万全のコロナ対策を

いよいよ10月に入り、全国的にも、新型コロナの感染が、一時期に比べてやや落ち着いてきた感がありますが、これからまた秋・冬となり、空気が乾燥してくると、まだまだ気は抜けませんね。企業側も、感染リスクを抑えながら、従業員をいかに安全にオフィスに出社してもらうかに苦心しています。

オフィスの家具メーカー各社からも、飛沫防止のパーティションや、作業用のブースなど、様々な新商品がリリースされていますが、海外発のユニークな製品が話題となっています。

フランスで賞を受賞した注目のオフィスデスク

それがエジプト・カイロ在住の建築家兼デザイナーであるモハメッド・ラドワン（Mohamed Radwan）氏による「Q.workntine」という個性的な完全個室型のポッドです。このポッドのデザインは、フランスで開催された「DNA パリ・デザイン・アワード 2020」でレスポンシブル・デザイン部門の賞を獲得したことで、世界的にも注目を集めました。

写真：Mohamed Radwan氏

人と人を「接触させない」というコンセプト

「Q.workntine」は、感染からの隔離や検疫を意味する「quarantine」と「work」を組み合わせたRadwan氏による造語です。オフィスで働く際に、他人との接触を極力減らす意味で作られた言葉です。

基本形は六角形で、蜂の巣状にポッドをつなげて行くと、空間利用の効率が、通常のオフィスデスクに比べて、各段に上がるというのもポイントです。

通常のデスクを配置した場合

ポッド状で配置した場合

利用人数が広めのタイプも用意

基本形の六角形に対し、細長い六角形タイプのものもあり、そちらは椅子を２つから３つ配置することも可能。打ち合わせスペースに使用したり、役職者用に配置したりすることが想定されています。

感染予防を考え抜いた２つの特徴

このポッドの最も優れている点は、2点。

1つは、ポッドに出入りする際のドアが、顔認証で自動で開閉する、という点。ドアに手を触れる必要がありません。

もう1つは、ポッド内の空気を外に循環させるためのファンが２つ装備されている点。しかも、空気清浄機能がついており、外にポッド内の空気をしっかりと浄化した上で外に排出する仕組みになっているのです。

入口のドアと天井の一部が透明に施されているため、圧迫されているような感覚にはなりにくく、むしろ自分専用の個室内で、集中力は高まりそうです。

また、ポッドの外壁も、つるつるとした凹凸がない素材にし、アルコールなどでの消毒がされやすいような仕上げとなっています。

この後の感染状況の鎮静化、または再拡大の状況の注視は、まだまだ予断を許せませんが、オフィスに戻る流れも徐々に加速する中、このポッド型の個室が一つの選択肢になりそうです。