ライター:一色先生
2024.03.29
一色です、こんにちは。
前回は、オフィスカイゼン・ワークショップの進め方を紹介しました。
今回は、一年間にワークショップ開催するときのテーマの例を紹介します。
オフィスカイゼン活動は、年間を通じて途切れないように行うことが大事です。少しずつでもオフィス環境がよくなっていると実感できる状態を維持していると、協力者が増えてきます。
オフィスで目指すことが各社それぞれ異なるように、オフィスカイゼン活動もそれぞれの会社の目的に適した取り組みがあるはずです。
今から紹介する内容は、あくまでもその中のひとつの例として、「こんな取り組みもあるかなー」というノリで捉えておいてください。
オフィスカイゼン活動のポイント
年間活動テーマを紹介する前に、オフィスカイゼン活動のポイント(活動に際しての心構え)をお伝えします。
オフィスカイゼン活動のポイントは
1.オフィスカイゼン活動の目的共有
2.5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)をベースに
3.面白がって楽しく
4.活動を見える化する
5.活動シーンを写真に残す
になります。
・同じ思いでひとつのゴールを目指す活動なので、最初に活動の目的を共有することが基本です。
・オフィスカイゼン活動は5S活動がベースになるので、参加メンバー全員で5Sの勉強会を実施しながら取り組むこともお勧めです。
・参加者がみんな楽しい時間を共有できるように、できるだけ面白がって取り組めるようにしましょう。
・オフィスカイゼン活動はどのようなことを行っているのか、どのような成果が出ているのか、活動内容が見えるようにすることも大事です。
・最後にオフィスカイゼン活動は取り組んでいる状況も、意識していないと記録に残せないということが起こりがちなので、ワークショップや、カイゼン実施の活動シーンを写真に残すようにしておきましょう。
オフィスカイゼン活動・テーマ(年間6回)
それではここから、オフィスカイゼン活動を2か月に一回ワークショップなどを開催するときの年間テーマ例を紹介します。
(「こんなテーマもありますよ」という一つの例なので、これをヒントにぜひ、あなたの会社にあったテーマを考えてみてくださいね。)
①オフィスカイゼン活動の目的共有
「新人目線で気になるところ洗い出し」
オフィスカイゼン委員になった人がはじめて全員集まる初回に行うことです。
オフィスの目的、求める成果は何なのかを再認識したうえで、このオフィスカイゼン活動の目的は何かを共有することから始めましょう。そのあとに、ワークショップを行います。初回のテーマは「新人目線で気になるところを洗いだし」のように、自分が初めてそのオフィスに配属された新人になりきってみて、戸惑うことはないか?分かりにくいことはないか?の視点でオフィスの気になるところを洗い出しすると、結構カイゼンすべき点が見つかります。
②「整理するならここでしょ」
オフィスカイゼン活動は5S活動をベースにすると、より働きやすい環境を具体化できます。「整理」とは、いるものといらないものを区別して、いらないものを処分すること。つまり捨てるということです。オフィスの中に無くてもいいものを意識してみていきましょう。
③「整頓するならここでしょ」
「整頓」とは、必要なモノが、いつでも取り出せるようにすること。次に使う人が探さなくてもスムーズに使えるようにすることです。つまりもどすということです。オフィスの中で探しているものや、使いにくいものがないかを意識してみていきましょう。
④「お客様目線で気になるところ洗い出し」
オフィスカイゼン活動に取り組んでから半年が過ぎたぐらいになるので、今度はそのオフィスに初めて招待されたお客様になりきって、オフィスの中を見ていきましょう。
普段何気なく働いている職場も、お客様の目線でみると、窓台の荷物や、机の下の配線や、分別ごみ箱の中とか、晴れた日が続いているのにあふれている傘立てなど、結構気になるところがあったりします。
⑤オフィスカイゼン事例のオフィス見学会
時には、オフィスカイゼン活動を行っているメンバー全員で、オフィス見学会などを計画してみましょう。自社の活動だけでなく、他の会社がどのような取組を行っているか、新しいヒントを得ることができます。
⑥「オフィスカイゼン活動をもっとよくするには」
2か月に1回の活動をおこなっていると、6回目が年間活動の最後の会になります。最後のワークショップになるので、「オフィスカイゼン活動をもっとよくするには」というテーマで、参加者全員で付箋に書いて共有をしてみましょう。その時に年間の活動の振りかえりをしながら、「オフィスカイゼン活動に参加してよかったこと」などもお互いに発表し合うと、オフィスカイゼンに対する意識が高まっていると実感できることでしょう。
今回はオフィスカイゼン活動年間計画の、一つの例を紹介しました。
オフィスカイゼンにかかわるメンバーを1年ごとに交代するようにしていると、オフィスカイゼン意識の高い社員が毎年増えることになっていきます。一度オフィスカイゼン活動にかかわると、参加メンバーのカイゼン意識は着実に高まっていきます。カイゼンメンバーが増えていくように、オフィスカイゼン活動の継続にぜひ取り組んでください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ライタープロフィール
コクヨに42年間オフィスデザイナーとして勤務。オフィスデザインだけでなくオフィス研究やオフィス運営維持活動も担当。オフィスやカイゼンに関する講演は全国で50回以上実施している。2019年にはデザインスタジオを開業。オフィスのコンセプトづくりやコンペ提案のアドバイスを対応。
水彩画家として個展やカルチャースクールの絵画講師、公募展への応募なども行っている。2020年には初出品した水彩画が日展入選。はやくスケッチ旅行を再開したい。
ライタープロフィール
コクヨに42年間オフィスデザイナーとして勤務。オフィスデザインだけでなくオフィス研究やオフィス運営維持活動も担当。オフィスやカイゼンに関する講演は全国で50回以上実施している。2019年にはデザインスタジオを開業。オフィスのコンセプトづくりやコンペ提案のアドバイスを対応。 水彩画家として個展やカルチャースクールの絵画講師、公募展への応募なども行っている。2020年には初出品した水彩画が日展入選。はやくスケッチ旅行を再開したい。
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