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オフィスに関わるあんな人こんな人、ご紹介します!

2012.05.22

竹井卓哉:チームラボ株式会社/マネジメントチーム リーダー
「自社にとって真に最適 リーダーな環境を考える」

ウルトラテクノロジスト集団として、各業界から注目を集める「チームラボ株式会社」。アートやデジタルコンテンツのプロデュース、システムインテグレーション、WEBデザイン、そしてプロダクトまで、最先端テクノロジーを駆使して次々と新たな価値を世の中へ発信しており、代表の猪子氏はテレビや雑誌等各種メディアでも引っ張りだこである。
 今回は、そんな同社が、オフィスを移転したという話を聞きつけ、今話題のスペシャリスト集団がどの様な考えの下、どの様な環境で働いているのかを探るべく、インタビューに伺った。
 “ラボ”という社名の通り、同社のテクノロジー研究・開発への姿勢を物語る様々な仕掛けが施された個性的なオフィスであった。この新オフィスのプロジェクトマネジメント業務をはじめ、同社のバックオフィス業務全般を担う マネジメントチーム のリーダーを務めるのが竹井氏である。  
 同社の活躍を裏で支える竹井氏に、ウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」の考え方や働き方についてお話しを伺った。

チームラボ株式会社
http://team-lab.net/

移転をきっかけに、よりクリエイティブな環境づくりを

 「人事や経理、法務等のバックオフィス業務全体を行っている「マネジメントチーム」というチームのチームリーダーをしています。
そのため、特定の分野の仕事をしているというよりも、社内の動き全体を見ながらマネジメントを行っています。
 今回の新オフィスの設立に当たっても、移転プロジェクトのマネジメントという立場で、社員や関係業者の取りまとめを行いました。
 新オフィスをつくる過程では、社長の猪子も社員もみんなで意見を出し合いました。みんなそれぞれ好き勝手いうので、取り纏めて形にしていくのは非常に大変でした。
 もともと今回のオフィス移転のきっかけは、社員の数が増えて物理的な面積が足りなくなったことによりますが、せっかくの仕事環境変化の機会だったので、今までよりももう一段生産性高くクリエイティブに働ける場づくりをしようと思いました。

 オフィス自体は物理的なもので、良くも悪くも人の行動に影響や制限を与えるものだと思っています。特に、弊社では “クリエイティブとテクノロジーの融合”を事業のコンセプトとしており、それを実現していくための要素の一つとして、社員の活動拠点となるオフィスがより創造性を発揮しやすい場所であることは、弊社にとって非常に重要度の高いものだと考えています。」

オフィス全体が自社製品の実験場

 「チームラボという名の通りオフィス全体が自社プロダクトの実験場として捉えています。そのため、オフィスのあらゆる箇所に、自社開発のプロダクトを導入し、顧客も一緒になって、その実験・体験が出来るようになっています。
 例えば、新オフィスでは、現在開発中のチャットを利用した受付システムを導入しました。エントランスの大型タッチパネルに社員全員の顔写真を表示し、来客が社員の写真に触れると該当社員のPCとつながり、文字でやり取りするというものです。 <写真>

また、ハードウェアや映像展示関連のチームが仕事をする工作室と呼んでいるスペースを会議スペースと隣接させ、必要に応じて、お客様とプロセスも共有しやすい環境にしました。
 そのため、弊社では、顧客と打合せにおいても、多くの場合お客様側が来社して頂くパターンが非常に多く、楽しいオフィスだと言って頂いています。」

状況に合わせてオフィスを変化させる

 「時代の変化に合わせて多角的に事業展開していることやプロジェクトごとに専門性をもったメンバーで毎回チームを組むため、最適なレイアウトは常に変わります。
 そのために、自ら家具や什器を設計してつくることも多く、例えば、弊社ではミーティングエリアに間仕切を設けない代わりに、並べたり積み上げたりして使えるキューブ型(ブロックチェア)のイスをつくって設置し、必要に応じてそれを積み重ね、間仕切としても使えるようにしています。 写真

また、収納棚等も細かい単位に分けられるものを作成したり、テーブルに基本的にはキャスターを付ける等々、細かなことにも気を使っています。例えば、重たくて大きな什器類が並んでいては、空間的にレイアウト変更が可能でも、誰もそれを実行せず、結局固定的なオフィスになってしまいます。
 その様なちょっとした工夫の積み重ねが可変性を保つ上で重要だと思っています。」

他人のプロジェクト会議にも勝手に参加

 「今お話しした間仕切を無くすことについては、他社のオフィスよりも少し過剰かもしれません。弊社では、執務エリアの間仕切を無くして、社員同士のコミュニケーションを増やすだけでなく、来客も使用する会議スペースにも一つの個室を除いて全てオープンな空間にしています。 そのため、社内ミーティングや全く別の顧客との打合せ等も同じ空間で、しかも隣り合って行われています。 写真

これにより、ある顧客打合せで別のアイデアを持った社員が横から割り込んできて会議に参加するということも起こっています。
機密性が高い会議や、海外とのテレビ会議など、一部の会議等で使用するために一つだけ個室を用意しましたが、間仕切はガラス張りとし、視覚的なつながりは保つようにしています。」

社員の要望を取り入れることが全て正しいわけではない

 「今回のプロジェクトで発見だったのは、オフィスをつくるにあたって、何でもかんでも社員の要望を受け入れることが正しいわけではないということです。個人の要望を反映して個別最適を実現することも重要ですが、組織で活動する以上、全体最適を考える必要があります。
 たとえば、弊社では出退勤カードの運用を取り入れていますが、新オフィスは4フロアに分かれているため、社員からは面倒な移動をなくすため、各フロアに出退勤システムを置いて欲しいという要望がありました。

 しかし、弊社では 社員同士のコミュニケーションを増やすことを大事にしており、毎日顔を合わせる機会をつくるために、あえて出退勤システムは1フロアにしか置いていません。」

新たな実験場でプロダクト・サービスをグローバルに広めていく

 「私自身としては、「マネジメントチーム」という社内の統括をメイン業務とする立場ではありますが、今後は、この新たな実験場としてのオフィスで生まれた新しいプロダクトやサービスをグローバルで広めていくことにも貢献していきたいと思っています。
 もちろん、営業マンを雇ってというやり方ではなく、弊社らしく、オンライン上を中心に国内外を問わず、自社製品を知ってもらい、使ってもらうと共に、チームラボの考える新しい価値が伝えられる様な活動に力を入れていきたいと思っています。」

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「周りに流されない」  そんなワードが似合う個性的な集団という印象を強く受けた。
 竹井氏のお話にあった、オフィスが出来るまでの過程を一つとっても、世の中や他社がどうとかではなく、自分たちをよく理解し、自分たちが最高のパフォーマンスを上げられる環境を作ることだけを考えているように思った。

 また、今回インタビューを行った同社のオープンミーティングスペースでは、私のテーブルの横で、何やら社内ミーティングが実施されており、10人ぐらいが一つのテーブルを囲んでいた。その光景を見て私が驚いたのは、会議の活気である。10人もいるメンバーがそれぞれの視点から発言し、活発に議論を交わしていたことである。あくまで私の個人的な想像ではあるが、一人ひとりのメンバーが他のメンバーや会議の雰囲気に流されることなく、会議の内容について真剣に考え自らの立場から思いをぶつけているように見えた。
 その様な「周りに流されない」姿勢を持ったメンバーが集まっているからこそ、他社のマネできない発想が次々と生まれてくるのであろうと感じた。
万人受けはしないかもしれないが、一部の人の心を掴んで離さない。
 そんなサービスが提供できる同社の様な組織こそ、今の日本で求められており、今後、より一層存在感を高めていくのだろうと感じた。

プロフィール竹井 卓哉
2007年 某コンサルティング会社にて、
企業の経営コンサルタントとして活動。
2012年 チームラボ入社 
「マネジメントチーム」のリーダーとして、
社内のバックオフィス業務全般のマネジメントに従事。
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