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気になるこの人!
オフィスに関わるあんな人こんな人、ご紹介します!

ライター:セッキ―

2016.03.01

岩本哲明:ILYA/プロジェクトディレクター
「ゼロから考え手を動かすこと。若手にはどんどん挑戦してほしい」

インテリアに関わる業務を行うプロフェッショナル集団として、企業のオフィスや著名なホテル、飲食店、公共施設なども数多く手掛ける株式会社ILYA。岩本氏はその第一線でコーポレートデザイナー、プロジェクトディレクターとしてご活躍中です。

コーポレートデザイン一筋29年。そんな岩本氏の根底に流れるものは、過去長年在籍したシステムオーデザインアソシエイツで学んだノウハウと確かな実績。自分が作りたいオフィスでなく、クライアントのブランディング、方向性そのものを象徴するオフィスを創造することを信条としています。同社で積み上げてこられた経験値を、現在のILYAにて後進育成に活かすため奮闘する岩本さんに、たっぷりお話を伺いました!
                                                      ※コーポレートデザイナーとは

―まずはこれまでのご経歴について教えてください。

僕はもともと建築学科でなく数学科の出身なんですが、デザインに興味を持っていたこともあり、新卒でモビリアという会社に入社しました。日本の輸入家具販売の草分けで、たまたまオフィス企画室という部署に配属されて以来ずっとコーポレートデザインに従事しています。その頃はまだバブル期で、色々な仕事が結構入ってきましたね。バブル崩壊までの約5年、インテリアデザインも含め多くのことを実践で勉強できました。しかしながら、メーカーでのオフィスデザインに限界を感じるようになりました。

その後、システムオーデザインアソシエイツ(以下、システムオー)という会社にデザイナーとして転職。外資系のプロジェクトを中心に17年、様々なノウハウを学ばせていただきました。システムオーが23年目で解散となり、その後仲間と一緒に独立して、コアインテリアアーキテクツを立ち上げましたが、3年ほどでクローズし、現職です。

―数ある中からシステムオーを選んだのはどのような点で?

一言で言えば代表の李泰久さんの存在と事務所の評判です。李さんはもともと株式会社ザ・デザイン・スタジオ(以下、デザインスタジオ)の顔ともいうべき存在でした。日本で高いサービス内容のコーポレートデザインを行っていたのは、デザインスタジオが始まりではないでしょうか。オフィスを設計することに対してクライアントが設計料を払うというスタイルです。

李さんは20年ほどデザインスタジオに在籍されシステムオーを立ち上げたのですが、当時は六本木の一軒家に事務所をかまえていて、規模の割りに大手外資系企業を顧客としておりとても魅力的に見えました。私の仕事の基礎はほぼシステムオーで培われたものです、非常に影響を受けました。

―現職のILYAさんでのお仕事について教えてください。

ILYAはオフィス、ホテルを中心にあらゆるインテリア空間に携わる総合インテリア会社です。これまでと違うのは設計だけでなく、内装工事、FFE、PA業務(調達代行)、など多岐にわたることですね。また対象範囲も幅広く、最近進めている大規模なプロジェクトではビルの内装をまるまるデザインする仕事もしています。

ILYAは設計、デザイナーが約100名在籍しています。今まで以上にいろんな個性のメンバーと仕事ができるのはとても刺激になりますし、特に最近では若手の教育に対する意識が高まってきました。

―これまでのご経歴から教われるなんて、贅沢ですね。

今までは外資系一流企業を主なクライアントとして行ってきたので、学ぶことがすごく大きかった。そういった企業に認められるサービスを提供してきたという自負はあります。今までのノウハウ、蓄積してきたことをここでも継承していきたいと強く思っています。

若い人に対してですが、完成品を見ていろいろ評論することは誰でもできますが、ゼロから一人でデザインを構築すると全く違うものが見えてきます。まずは自分で考え手を動かすことが大事ですね。難しさと同様に達成感も得られると思います。どんどん挑戦してほしいです。

―勉強中の若手にはかなり刺激になる環境ですね。

そうですね、優秀なシニアデザイナーは何人もおりますし、良いプロジェクトを経験できます。いろいろ勉強できる環境だと思いますよ。しかしながらどれだけ吸収できるかは結局のところは本人次第ですけど。

―オフィスをデザインするうえで岩本さんが大事にしていることを教えてください。

「プログラミング」を重要視しています。オフィスデザインはコーポレートブランディングの構築ですから、要件整理はすごく大事です。店舗なら○○さんのデザイン、というのが売りになったりしますが、オフィスは我々が表に出るのでなく、その会社の文化、今後の展開、目指す方向がオフィスに表現されていないといけないと思っています。

・既存オフィスの現状を調査分析する
・企業の文化を辿る
・トップや部門長のインタビューをもって会社への想いや今後の方向性を伺う
・社員にアンケートをとる

機能性をクリアするのはもちろん、新しい提案をいかに出すかが私たちにとって非常に重要で最もクリエイティブな瞬間です。

―なるほど、始めのリサーチが重要なのですね。設計していくうえで難しいと感じることは?

難しくもありそれがやりがいでもあるのですが、最終的に我々は何もないところから形にしないといけないことです。今多くの企業がフェーストゥフェースのコミュニケーションを意識するようになりました。それも企業によって文化が全然違うので、どういう設えにするとその企業にうまくマッチするか、受け入れられるか、常に考えて提案しています。

―デザイナーの腕の見せ所ですもんね。

私たちの仕事は何より形になるし、できた後にクライアントに喜んでもらえる、生産性が向上する、最近ではウェルビーイングも大切ですし、そういった仕事にしていかなければなりません。いろんなことを意図して作り込むのですがそれがうまく機能するか、成功するかどうか、というところが面白いんですよね。

                      <KPMGアドバイザリー>

                        <某外資系金融機関>

―普段、どのようにして自己啓発をしているのですか?

最近では、群馬県立館林美術館に彫刻家の舟越桂さんの展示を観に行きました。行ってみたら建築もすごくよくて、周りの環境にうまくフィットしているんです。よくよく見たら賞を取っている建築だったりとか。彫刻も一見関係ないように思われますがかなり感性を刺激されますね。

僕は自分の感性に響くものなら何でもいいと思うんです。例えばワインで言うならその国の背景だったり、ラベルのデザインだったり、その国や地方の料理とのマッチングなど奥深く興味深いです。自分の好きなもので感性に響くものなら何でも役立つと考えています。

―確かに踏み込んで背景を調べると面白いですね。それも本人の吸収の仕方次第、ということなんですね。 岩本さんはどんなときに一番達成感を得られますか?

やはりお客様に喜ばれた時ですね。今年竣工した外資系金融機関ではアジアのトップが来日して相当喜んで帰って行かれたと聞きました。オフィスの場合、店舗のように“売り上げが伸びた”など数値化が難しいのが残念。コミュニケーションの取り方や社員のモチベーションが上がったなど間違いなく生産性は向上しているはずなんですけどね。リクルートが大きく向上したなど聞くのも嬉しいですね。

―お客様からのフィードバックを受けるのは嬉しいモノですよね。 皆さん、オフィス移転をした後はたっぷり感想をお聞かせください!(笑)

岩本さんからノウハウを沢山学んだ優秀な若手が育っていくことを期待しています! 今日はありがとうございました。

プロフィール岩本 哲明(いわもと・てつあき)
株式会社ILYA プロジェクトディレクター


大学卒業後、モビリア株式会社に入社、オフィス企画室にて設計などを経験。5年後システムオーデザインアソシエイツにコーポレートデザイナーとして転職。代表の李氏やチーフデザイナーの小林氏に多くを学ぶ。シスコシステムズなど外資系企業のクライアントを中心に17年在籍し、同社解散と同時に独立。同僚とともにコアインテリアアーキテクツを設立。3年後閉鎖し2013年4月株式会社ILYAへ転職、現在に至る。

【受賞歴】
2012 第26回日経ニューオフィス賞「近畿ニューオフィス推進賞」シスコシステムズ合同会社 大阪オフィス

【プロジェクト実績】
2010 シスコシステムズ新宿オフィス移転計画 東京
2010 IMJグループ移転計画 東京
2011 シスコシステムズ大阪 移転計画 大阪
2013 マッキャンエリクソン改修計画 大阪
2013 KPMGあずさ監査法人移転計画 東京
2013 LEKコンサルティング 東京
2013 UBS証券 再編計画 東京
2014 MS-Japan東京本社移転計画 東京
2015 KPMGアドバイザリー移転計画 東京
セッキ―

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ライタープロフィール

整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!

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